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ご機嫌まではいかなくても、苦虫はないんじゃないか。

朝活生活を始めたところで、
早く起きても、
夜中じゅう、寝たり起きたりを繰り返す舅には先を越されてしまう。
いちばん乗り~、と台所に入っても
気配を感じた舅が
待ってましたとばかりに、早々にやってくる、いつも。

今日も。
はやっ、と心で舌打ちしながら
おはようございま~す、と言うと
スルッと腕を差し出し
不機嫌極まりない顔で
さっき、こけたんや、と言う。

部屋から台所まで、スタスタ歩く音はしていたので、歩行に差し障りはない。
起きたての体が拒否反応を
起こしかけたが、しゃ~なく、よくよく見ると、少し皮がはがれて、出血していた。
少し打っただけでも青く跡がのこったりベロンと皮がめくれたりするのはしょっちゅう。
もう何度も、すり傷は経験しているので、よく効く軟膏は常備済み。
軽く消毒して、ガーゼをあて、テープを貼って、はい、おわり。

すると。

今日は行かへん、と顔をゆがませて言う。

ってか、行きたくないって思いながら、毎日過ごしているから、これ幸いに近いよねぇ、といいかけて、やめた。

ほか、痛いとこあります?
冷静になる。

お腹もちょっと痛いなぁ、もう休むわ。

休みましょ、連絡しときますね、と
すぐさま、答える、ややこしいから。

デイサービスを休んだ舅は、一日中、部屋と台所を行き来し、ためいきをこぼし、苦虫を潰したような顔で過ごす。
ケガをしていなくても、家にいるときは、いつもこんな感じ。

それを見ながら、途方に暮れるのです。
鋭気を吸い取られているような、
私まで、つられて、ためいき漏れ、肩落ちる。

ご機嫌まではいかなくても、
もうちょっと、口元あげて、目を見開いてほしい。
舅なりに、いろいろ辛い事もあるけれども、こうやって自分の家で、ご飯が食べれて、あったかく過ごせて、歩けているのだから。
それって、すごいこと。

毎晩、寝る前に、今日あったよい事を3つ思い出すといいらしく、最近それを実行している。
ちょっと、昨日のよい事3つをご披露。

①ピラティスの先生に動きがよくなったね、と言われたこと。

②久しぶりにビーツのスープを作ったら、めちゃくちゃ美味しかったこと。

③いちごを10個も食べたこと。
(こっそり、と)

舅は苦手

苦手な人は苦手だけど、
じゃがいもや、さつまいもなんかと
一緒に作ると、クセなく、
美味しくできるビーツスープ。
まだまだあるので、幸せは続く。

ご機嫌じゃなくていい、
口元あげて、目を見開いて、
美味しいものを自分で作って食べる、
平常運転な、
食いしん坊ばあちゃんになりたい。

それがムズカシイ、のよね。

最後までお読み頂きありがとうございます。





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