することよりもしないこと
生活を変えたいな、と思った時に、皆さんはどうしますか。
習慣を見直したり、出かける場所や、出会う人を変えることを考えるかもしれません。
また、知識を身に付けたり、スキルを磨いて、今までよりも向上しようとしたり、様々な経験を積むことも考えるでしょう。
小さなステップでも、いろいろな方法で少しずつではありますが、成長を感じられることや、今と違った視点を見出すことは出来るのかもしれません。
私もいつも、気付きを大切にしたいなと考えており、誰かが言った素敵な言葉とか、何気なく耳に入ってきたフレーズなど、その瞬間瞬間心の響いた言葉を大切にしたり、人との関係性の中で感じることを大切にしたいと思っています。
その中で最近気が付いたことは、することより、しないことの方が難しいという事です。
例えば、お腹が減ったら何かを食べるとして、食べ過ぎることは出来るけど、食べ過ぎないようにすることは私にとってはとても難しいです(笑)
自分の食欲を制することが出来る人もおられるかもしれませんが、私はついつい食べ過ぎてしまうからです。
健康のことを考えて、身体に良いものを食べようとするのも大切ですが、まず先に食べ過ぎないようにすればいいのではないかと思うのです。
そのように、私たちは成長や向上のために、何かをしようしようとしてしまっているけれど、もしかしたらすることよりも、しない事の方が何倍も難しのではないでしょうか。
そして、しないようにすることが出来れば、むしろすることよりもすべて良くなるのではないか、と思うのです。
特に、習慣になってしまったことも、それをやめたいと思っていても、しないようにするのは難しいと感じることはありませんか。
部屋の中も、物を詰め込んでギューギューにすることは割と簡単ですが、それを手放したり、処分するときには心に痛みを感じることもあるでしょうし、その結果的に手放せないこともあります。
また周囲の人から『あれをするといいよ』とか『こうしてみては』と具体的なアドバイスをもらい、そうしてみるとけれど、何となくうまくいかない。
それをしても結果が出ないという時もあると思います。
例えば、いくら素晴らしい言葉をアファメーションしていても、人と話をするとき、無意識に否定的な言葉を言っていたり、不満や愚痴が多ければ、あまり意味をなさないような気がします。
その時には、結果が出ないと躍起になってアファメーションを唱えたり、唱えても効かないと思うのではなく、無理にアファメーションをしなくてもいいから、まずはその否定的な言葉や、不満を言うのをやめることから始めるといいかもしれません。
しかし、無意識のうちに口から出てくる言葉を出さないことは、意識的に良い言葉を言う事よりも難しいでしょう。
それだけ意識して話をしていれば、いつも緊張していなければなりませんから。
まずは、普段の生活で自分が一体何をしているのかをみて、することよりもしないことを優先的に考えていけば、しようとしていた時より人生が変化していくかもしれません。
私はどちらかと言うと、しようとすることが多い人生でした。
誰かが『あれがいい』と言えばそれを買い、向こうの誰かが『ここはいい場所』と言えばそこへ行き、そうすることで成長や向上につながると考えていたんですね。
確かにアドバイスや気付きとして参考にしたり、よいものを摂り入れるのは良いのですが、その前にしなくていいことをやめる方が先でした。
結果的にいいと言われたことをしても、何も変化は起こらず、また次から次へと、何かをすることばかりを考えていたと思います。
何かをして足すことこそが成長の鍵だと思い込んでいましたが、本当の鍵とは、自分の言動や生活を見直し、しないことを増やすことでした。
その中には、物を減らすという事もありましたし、やめたい習慣をやめることもありました。
また、自然と言葉にも慎重になりましたが、それでも後で『あんなこと言わなければよかった』と毎日思うぐらい、無意識の言葉や態度には心がそのままあらわれているという事も感じます。
他者の言動を批判したり、不満を言って、相手を改めさせることは出来ても、自分のことは出来ていない。
それどころか見てもいないことの方が多いのです。
人を動かそうとするときに、相手に何かをさせようとすることよりも、まず自分がやめたほうがいいことをしないようにする、という事の方が何倍も難しい。
そこに気が付くと、自分はそのままなのに、相手を動かそうとなどとは到底思えなくなります。
まずは自分の心の態度や行いを見つめ、しないことを増やしていくことが、人間関係でも鍵となるでしょう。
いかがでしょうか。
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