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どうして後味の悪い作品を観るのか考察してみた。

 お疲れ様です。エポナです。

 今回のテーマはタイトル通り。

 お世話になっている方々はご存知の通り、私はホラーやオカルト寄りの作品が好き。さらに言えば鬱展開や後味の悪いラストの方が好みだ。ホラーなら不条理な展開の方が良いし、誰も助からない結末が一番平等だと考えている。派手なアクション映画や恋愛映画は基本的に選択肢に入ってこない。”世界中が涙した、愛と感動の物語”というキャッチコピーには全くそそられないが、”あなたはまだ知らない、本物の絶望を”という謳い文句なら100%観てしまう笑。

 この感覚は全くと言っていいほど他人に理解されない。ホラーが好きというのもかなり変わっているが、バッドエンドが好きと言うと必ず「何で?」と聞かれる。家族には「そんな映画ばかり観るから考え方が暗くなるんだ」といつも言われる。確かにそれはある笑。

 なぜ暗い話が好きなのか、その理由をいくつか考えてみた。

1. コンプレックスが刺激されなくて済む


 哀しいかな、一番の理由はこれだろう。私はとにかく自分に自信がないし、恥の多い人生を送ってきたので、無敵陽キャ主人公には1mmも感情移入できない。また最初は地味だった主人公がある日突然スーパーヒーローになったり、いわゆるシンデレラストーリーみたいなのものも全く気持ちが乗らない。「いいなぁ。どうせ私は…」とウジウジが始まるのが関の山。

 一方で、普通の人生を送っていた主人公が、何も悪いことをしていないのに悪霊や悪魔に取り憑かれるストーリーは自然に没入することができる。これだけは強調しておきたいのだが、決して「ざまぁw」と思いながら観ている訳ではない。私も確実にそっち側の人間なので、主人公が経験する戸惑い、怒り、絶望は容易に想像することができるのだ。だから肩肘張らず自然体で鑑賞できるというか、自分の劣等感やコンプレックスを無理やり抑圧することなく「分かるわ、辛いよねぇ」と静かに頷きながら鑑賞している。


2. この世は不公平で不条理だから


 なんか負のオーラが凄まじい見出しになってしまったけど、でも事実だと思う。同じ地球上でも生まれ落ちた国によって生活環境は全然違うし、先進国に生まれてもその中で格差がある。あまり好きな言葉じゃないけど親ガチャ、イージーモード、ハードモード、それぞれ人生の設定はあるだろう。病気や事故、災害は人を選ばない。神様なんていないのかと思うほど、残酷な運命に翻弄される人々がいる。

 私は基本的な概念として、人生は思い通りにならないし、不条理で不公平だと思っている。

 もちろん、逆境にめげず夢や希望を見出せる強さを養っていくことは大切だ。私自身もそうありたいと思っているし、愛のためならどこまでも強くなれる人間は本当に美しいと思う。でも毎日生きていると納得できないことの方が多いし、どうにもできないことが多すぎて、しかもそれをそのまま受け取るしかない。ホラー映画は人生のこういう部分に一致していて、翻弄される人々の姿を鮮明に描くことができるし、恐怖という人間の極めて根源的な感情に訴えかけてくるので強く心を揺さぶられるのだ。あくまで私は、だけど。

 もちろん名作映画を観て素直に感動することもあるし、見習いたいな、素敵だなと思う主人公に出会えることもある。ゆるいコメディを観て笑うこともあるし、涙腺よわよわなので一人で引くほど泣くこともある笑。だけど後味悪い方がくっきりと記憶に残る印象かな。フィクションだけど現実的なテンションで観る事ができてバランスが良い。


3. 悲しみを抱えた人の美しさに惹かれる


 これもとっても大きな要素。不幸に見舞われて、それでも懸命にもがきながら生きる主人公はとても美しいと感じる。泣いたり怒ったり投げやりになったり。その不器用な生き様が人間臭くてたまらなく惹かれるのだ。ハッピーなだけの物語からは感じられない重厚さ、力強さ、圧倒される感じを受ける。もちろん支持するわけではないけど、例えばストーカーや殺人鬼などが出てくるヒトコワ系作品なら、犯行に至った背景などを考えながら観るのがすごく好きなのだ。

 リアルな人間関係でもそう。落ち着いていて素敵だなと思う方は、たいてい過去に辛い思いをされている場合が多い。例えば我が子に先立たれていたり、経済的に大きく挫折した経験があったり。そういう負の経験が魅力となって内側からじんわり発光している感じがするし、一緒にいるとすごく安心する。 


 
 まとまりのない内容になってしまったが、要はJOKERって良い映画だよっていう話でした(しつこい)。今週中には続編観に行けそう。貴重な休みなので転職活動進めなくちゃいけないけど…ひとまずJOKER優先!

 いつも通りネタバレ全開の感想記事を上げる予定ですので、また遊びに来ていただけると嬉しいです♪

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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