評価はそこそこ映画集②ーチェイサー(2009)、クワイエット・プレイス(2018)
前回公開したランク外映画紹介の第二弾。
今回の作品はもうちょっとお上品なはず…
①チェイサー (2009、韓国)
元刑事のデリヘル元締めであるジュンホが、連続殺人犯を地の果てまで追いかけていくサスペンス映画。犯人のあまりのサイコパスっぷりはカリスマ的で痺れるほど。なんとか生き延びた女性が逃げ込んだ売店に、偶然犯人が立ち寄った時の絶望感たるや…まさに芸術的。
ここまでだと名作のように思えるのだが何がダメなのか。それは始終警察がアホすぎることだ。映画に出てくる警察なんて全員無能じゃん!と思ったそこのあなた。えぇそうですよ。でもこれはもう頭おかしいやろという無能ムーブの度が過ぎていて、ストーリーの邪魔になるレベル。この犯人はストーリーの序盤で殺人を自白したにも関わらず、手錠をかけただけで事務所みたいなところで野放しにされ、女刑事にちょっかいを出す始末。まだ証拠が集まってないにせよ、もっと要注意人物として扱うべきだし、ジュンホの話に真剣に耳を傾けていれば被害者は助かったはずなのである。警察同士のしょうもない口論シーンなどイライラしっぱなし。韓国映画はまだまだ初心者ですが、これが定番なんですか?
犯人の怪演が光るだけに非常にもったいない。せめてもう少し常識的なストーリーにしていただきたかった。あと、ジュンホの熱量が序盤から凄まじいので、途中でこちらが若干息切れしてしまったというのもある。
②クワイエット・プレイス (2018、アメリカ)
皆さんが口コミで指摘しているように「避妊せぇや」の一言に尽きる。声が出せない状況での出産シーンがあったら面白いかもという演出なのかもしれないが、それならせめて、頼むから、せめて次男が死ぬ前から妊娠してたことにしてくれ。自分の子供をあんな形で失っておいて、もっと静かにできない赤子を産み落とすなんて、それだけでこの両親に共感できなくなってしまう。
長女が聴覚障害者っていう設定も分かりにくいし、補聴器のハウリングで敵を倒せるのも詳細がよくわからない。お父ちゃん、命懸けで出産した妻を労うのは良いけどさ、残りの子供達2人はまだ外で逃げ回ってんだよ?あなたにくつろいでる暇はないよ。てか防音室あったんかい。
幼児が犠牲になる導入は容赦なくて悪くないのだが、垣間見える設定の甘さが目立ってしまい続編を観る気にはなれなかった。一応飽きずに最後まで観ることはできるので、ちょっと詰めが甘くても気にならない、とりあえずハラハラ感を味わいたい方は観てみてはどうだろうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。