立ち上がった先に見える景色の美しさ -インターンを振り返る(2)-
えぽっくがどんな会社なのかお伝えする「インターン生あおちゃんのえぽっく日記」、ついに最終回となります。前回の続きの記事となりますので、まだ読んでない方はこちらから。
「出来ない自分を認めよう」と決めた私ですが、当時私のモチベは底をついていました。ですが、落ちるところまで落ちると、必然的に上がるものかもしれません。
「自分が世界の中心にいると思っていた」
11月。引き続き、協力隊募集のためのオンラインスカウトの実施やイベントの準備を進めていました。しかし今度は募集記事をたくさん見てもらいたいが故に無理矢理アクセス数を伸ばしたり、「自分がやってみたいだけのイベント」を提案したりと、「会社としてすべきこと」よりも「自分のやりたいこと」を優先した提案・行動を取ってしまいました。
11月13日。若松さんから「その人が、どんな意図で青木さんに話しているのか、行動しているのか。考えた方が良いですよ。」と注意をされました。その時初めて、普段から自分に関わる人の気持ちを考えていなかったことを知りました。次の日、ディズニーランドに行くバスで注意されたことを思い出し、1人で泣いたことを覚えています。無理にアクセス数を増やし人の目に止まる機会が増えても、嬉しいのは私だけです。他の業務もある中、何度も記事の修正をしてくれる役所の方に丁寧な対応を心がけられなかったのも、自分を優先した結果です。図星だったし、ただただ情けなかった。
「自分ばかりを中心にして、ものごとを判断していくと、世の中のほんとうのことも、ついに知ることができないでしまう。大きな真理は、そういう人の目には、けっしてうつらないのだ。」
(君たちはどう生きるか/吉野原三郎)
本当に、その通りでした。
周りの人の気持ちを考えられるように、まずは自分の余裕を持とう。
そう思い、計画的に行動するように工夫しました。朝一番でその日の予定を確認し、1日のスケジュールを分単位で作成すること。やることを書いた付箋を部屋の壁に貼ること。若松さんから伝えられる大切な言葉たちも、いつでも目に見える場所に貼ること。ミーティングの5分前には席に着くこと。これだけ行動を修正できたのに、それを怠ってきた自分に驚きました。
大切なのはただ理解するだけでなく、失敗を繰り返さないために改善策を立て、試し続けること。
えぽっくのインターンで貰った、大切な心がけです。
「やりたいことが見つかった」
12月。ずっと進めていた協力隊募集の業務が終わりを迎えつつある中、自分の中に「頑張れること」と「どう頑張っても難しいこと」が段々と見えるようになってきました。例えば、地域活性化や人を繋ぐことが好きな方に声をかけ、その方に合わせてメッセージをやりとりすることはとても楽しく、幸せでした。一方、イベントのように複数人の方とお話することは苦痛でした。また、サムネイルやチラシ作りなどデザインすることは何時間でも出来ましたが、記事を作成することは苦手でした。インターンをする中で、自分が心地よいと感じる場合とそうでない場合がいつなのかが分かってきたのだと思います。
これらを見つめ直した時、自分が将来やりたいことが綺麗に見えるようになってきました。
「えぽっくのビジョンやルール、地域課題解決のための素敵な事業には惹かれているけれど、ここにいればいるほど自分のやりたいことは遠くなってしまうのではないか」と思っていたある日。「やりたいことが見えたのなら、そのスキルアップを目指すためにいるべき場所はここじゃないと思いますよ」と若松さんの方から伝えられました。日々提出する日報や、仕事の様子から私の変化を感じ取ってくれたようでした。若松さんは普段から本当によく人を見て、言葉をかけてくれます。私は1月でインターンを終了することに決め、やっと見つかった自分のやりたいことのために勉強を始めることにしました。
12月25日、協力隊の応募は目標人数を大きく上回って締め切りました。私が貢献出来た部分はほんの一握りだと思いますが、それでも何人かの方には今回の募集に興味を持ってもらい、記事やイベント、個別の声かけで挑戦を後押し出来たのなら、本当に「有難い」経験をさせてもらえたと思います。
「たくさんの泥と涙にまみれて立ちあがる」
1月。引き続き記事作成をしながら、報告書の作成や、新しくえぽっくに入りたいと思っている方達との面談に同席させてもらっています。
「好きなことを仕事にできる」と思って始めたインターンは、自分の甘くて、無責任で、稚拙な考えと無力さを思い知って泣き、立ち上がり、やっと見えた夢に向かうために卒業することになりました。コーディネーターのお仕事や、働くことについて体験させてもらったのはそのごく一部ですが、学んだことの多さは計り知れません。
これまでは責任を負うことなく、甘い世界で過ごさせてもらっていたということ。
自分の力を過信することがどんなに危険で無責任かということ。
世の中で働くすべての社会人を尊敬すべきだということ。
私の言葉が挑戦する人の背中を後押しできるということ。
一緒に働く人と沢山の対話を重ねながら業務を進めることは幸せであり、楽しいということ。
泥臭さが足りない人は、転ぶことを恐れ、立ち上がるチャンスを得ないこと。
昔よく聞いていたAAAの「負けない心」の歌詞の意味が、最近やっとわかりました。この意味がわかる自分になれて、本当によかったです。
泣いてばかりの頃の自分が残してくれた 幸せの地図
泥と傷にまみれたまま前を向いて進めたなら 美しさへとそれは変わるんだ
(負けない心/AAA)
このインターンで見えた自分が大切にしたいことを軸に、たくさんの泥と涙でぐちゃぐちゃになりながら立ち上がり続けようと思います。
えぽっくインターン生 青木