【72回】読書日記(190225)〜「服従の心理」を読み始める。
4月が近づいてきたので、さすがに教育書にも手を触れたいという気持ちがわいてくる。
特別支援学校勤務だが、実は気になるのは、小学校の実践書だったりする。僕はずっと特別支援学校勤務だが、授業の基礎は、小学校の通常学級の授業から学んできた。確かに小学校勤務経験はない。例えば、向山洋一氏の「授業の法則10か条」を知っているだけで、授業の取り組み方が変わったのは事実。長い説明をしなくなった。確認するようになった。考える時間を与えるようになった。
ただ、小学校で毎日授業をしている先生方に比べたら、そりゃ比較にできないほどの実力差。
ちなみに入手しておきたい教育書は
来月まとめて購入しよう。
○スタンレー・ミルグラム「服従の心理」(河出文庫、2012年)
ハンナ・アーレントの本を読んでいたときにたしか出てきた「アイヒマン実験」
ある権威に命じられることにより、一般の人でも葛藤とストレスを感じながらも、残酷なことを行ってしまう。誰でも悪になることを証明した実験の報告書である。
何を思ったか「訳書あとがき」から読んだが、それで大正解だった。
訳者が、批判ポイントを5つあげて、解説をしてくれているのだ。
「服従の心理」という題名ゆえに、人間が服従していく過程を知るために手にとった本。きっと、「いじめ」や「パワハラ」に通じるものがある。
だが、批判ポイントを先に読むことで、疑いながら本編に突入することができたのは大きい。すぐ何事も信じてしまいがちで、逆に、「これはおかしい」ということを読み飛ばす。異物を積極的に取り入れることで幅が広がるのに、もったいない読書になってしまう傾向がある。
実験結果を読みながら、批判がしっかりと存在しているということを頭に残して、読み進めていく。
全体の3割程度を読み終えた。