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時間が余るテストと余らないテスト。

海外でも英検は人気があります。
人気があるという言い方は変ですが、需要が高い資格試験の一つです。

何度か英検の試験監督をしていて思うことがあります。
1級、準1級はちょっと置いといて、2級も含めどの級でも、ほとんどの受験生が時間を持て余しているということです。

「なんでしっかり見直しをしないのだ!」ということが言いたいのではなく、試験時間がそもそも適正なのか?という議論があっても良いのではないかと思っています。

テストの方向性として、余裕がある中でじっくり正確にというコンセプトも大いにありだと思いますし、自分のように雑な人間にはそういう姿勢は是非身につけるべきだと思います。

その一方で、厳しい時間制限の中で、速く正確に処理するということを求めることも必要だろうと。
TOEFLやTOEICはこちらのタイプですね。

こと英語試験ということを考えると、自分は時間制限が厳しいほうが良いと思っています。

というのも、基本的には英語は日本語と比べて、かなり「Low Context」な言語です。つまり言葉数が多く、しっかりと説明を要する文化で生まれた言語です。

そのため、経験された方も多いと思いますが、例えばアメリカ人が中心の話し合いとなると、ものすごい勢いで話者はどんどん発言する環境が生まれます。

もし、英語を学ぶ意図が、国際的な舞台でのコミュニケーションツールとしての英語力を身につけるということであれば、一次的に入ってくる膨大な情報量を速やかに処理する力が求められます。
(発言に深い意味があるとかそういうことではなく、まず入ってくる情報量の話です。)

だとしたら、ノンネイティブ、特に日本語のような「High Context」な言語が第一言語となっている場合は、制限時間ギチギチでこなせるかこなせないかの処理速度が求められる試験のほうが、国際コミュニケーションをメインゴールとするならば、向いているように感じています。

ですので、英検の学習からTOEFLなどの学習に切り替えると時、なんかしっくりこない感じがするのは、この部分じゃないかなあと感じます。

どちらが良い悪いという話ではないですが、試験時間からテストの意図を考えてみるのも面白いのではないでしょうか。

英検受験者のみなさん、頑張ってください!