障害者雇用 新入社員研修
障害者雇用で採用された私の業務のひとつに、社員教育というのがある。
複数の工場で勤務されている方々を一挙に集めて、本社で会社の方針とか専門的な内容を座学で学んでいただくというものである。
新入社員研修が年4回、2年次研修が年2回、3年目以降は年1回行われていて、あちこちから社員達がわらわらと集まってくる。
座学とはいえ、こちらから一方的に講義するのはほんのわずかで、残りの時間は各自で気になったテーマについて調べてきたものを発表していただくというのもあって、彼らが主人公である。
そんなこんなで、先日新入社員研修が行われた。
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社員研修は2人で担当していて、主担当は若いお兄ちゃん、サブが私である。
そんな中で、新入社員研修の概要説明を仰せつかってしまった。
この1年間の予定や次回までに新入社員たちにやってきてほしい宿題、最終的な成果発表会までのスケジュール、過去の先輩たちの発表資料について、などを1時間かけて喋りに喋った。
パワーポイントと紙の資料は、主な内容は前年度のを踏襲したのだけど、私なりに修正したいところとか、手を加えていったらどんどん新しいものへと変化を遂げた。
当日の午前中まで直しに直してやっとのことで迎えた本番だった。
魂のこもった作品である。
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以前教員をやっていたことがあるのだが、社会人相手はまだ一回しかやったことがない。とても不安だった。そりゃあもう、よちよち歩きのヒヨコちゃんではない。立派な社会人である。
不安なのだけど、蓋を開けてみると、みんな良い子たちだった。
熱心にうなずきながら聞いてくれていたし、ポイントを配布した資料に次々に書き込んでいた人もいた。
とても真面目で感心する。
途中キリのいいところで「質問ある人いますか?」と聞くと、積極的に手を挙げてくれた子もいた。
それだけでもう、こちらとしても嬉しい。ウキウキしながら答える。
すると最後は時間が余ってしまったので、新入社員たちに彼らの将来の研修の話もした。
2年目もグループワークで調べて発表してもらうこと、3年目から7年目はいよいよ一人立ちして、それぞれが自分なりのテーマを決めて調べてパワーポイントで発表してもらうこと、8年目以降はますます油が乗ってきて、1年間かけて自分で調査したものを、各工場ごとに選抜試験を受けて、突破した一位の人たちが本社に集まり、磨き上げられた発表をしてもらうこと、そこでも上位2名が優秀賞を取得できるよ、というストーリーである。
気のせいだといいのだが、新入社員たちはそれを聞いて、マジか・・と絶望感あふれる表情を顔に浮かべていた。
・・あらためて言う。
気のせいだといいのだが(笑)
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新入社員研修第1回目の概要説明をなんとか終えて、後半の2時間はグループワークである。
初回だったから、顔合わせと自己紹介、今後のグループのスローガンを話し合ってもらった。
特に技術面でどう成長したいか、
知識面で何を習得したいか、
意識面でどういう心構えで成長していきたいか、という点を決めるよう強調した。
最後にグループごとに前に出て発表してもらうよと伝えると、えーマジか!という雰囲気になったが、今後どんどん発表してもらうことになるから、その練習ね、と伝えておいた。
一昔前の教え方では辞めてしまう子もでるかもしれないから、優しくフレンドリーな話し方に注意しながら。(実際に、課長からは辞めないように丁寧に面倒を見てねと言われている)
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グループワークはとても良い雰囲気だった。
新入社員同士でとても仲が良かったので、連絡取り合ってるの?と聞くと、LINEのグループにみんな入っていて、普段からやりとりしているのだという。
とても大事である。
今回の研修で今後3回も発表することとなり、そのためにパワーポイントを準備しなきゃいけないし、発表者は原稿を作らないといけない。
普段の業務に加えてやることになるから、大変である。
仲間はそこでとても大事だから。
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さてさて、どんな社会人になっていくのか。
彼らの成長が楽しみである。
3ヶ月後にはまた今回から一皮むけた姿が見られるのだろう。
もしかしたら1年後には目を見張るような成長もあるかもしれない。
焦らず、じっくり彼らと向き合いたい。
それができるように、私にてんかん発作が起こらないことを祈り、なにより体調を整えようと決めた。
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