障害者雇用 先輩が障害児のことをお話くださる

先週ここ↓から復活して、翌日の出張に行ってきた。


出張先での会議が終わり駅までみんなで歩いて、なんとなく隣になった会社の先輩とたわいもないお話をしていた。

すると、その男性は自分は今の工場勤務が長い、その理由は自分の子どもが障害児だからと、さらりと話してくださった。

転勤の多い会社だから、1箇所の勤務地で10年以上働いていらっしゃることは珍しい。

どうやら子どもが障害児でケアすることも多くて、持ち家から通えるところにしてほしいと会社に要請したのだそう。

たぶんこれまでは、周りからこんな反応があったのだろう。

「ん?なんでそんなに長期間、同じ勤務地なの?」と。

そのたびにさらっと返していたのだろう。

「子どもが障害児だから」と微笑みながら。

そこで会話が途切れていたのだろう。

一瞬の間ができたのだろう。

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私は一歩踏み込んだ。

「私、障害者なんですよ。てんかん持ってて。」

すると、ふっと緊張感の塊のように絡まった糸がほどけて、ゆるやかな空気が流れた。

「あ、そうなんですか。」

そこから話が弾んだ。

次々とお子さんの話をしてくださった。

自分が帰宅したら喜んでくれる、

発話が難しいけど、伝わるときがある、

何か話そうとすることもある、

こないだ言葉が突然出てびっくりしたけど嬉しかった、

お兄ちゃんは面倒見がいい、

「もう少ししたら話せるようになるね!」とお兄ちゃんが言っていて、逆に切なくなった、

色々考えると不安になる、

障害者に関する制度を調べたい、

などなど。

帰り道けっこう歩いたのだけど、その道すがらほとんどご家族のお話だった。

私が深く尋ねなくても、自分からぽろぽろと話してくださった。

なかなか思うところがあったのだろう。

私も献身できたような温かい気持ちになった。

*****

その後、みんなで飲みに行った。私は帰宅したのでそのままになってしまったのだが、工場で働いていらっしゃる方だから、ふだん会うことはないのだけど、またお話できたらいいなと思う。

今度話すときは、私が障害者雇用で今の職に就いたこと、障害年金のこと、その他もろもろの福祉制度のお話ができたらいいなと思う。

そしてまだ一歳半のお子さんが大きくなったら、今よりもうちょっとでも制度が良くなっているといいね、とお話ししたい。

誰かの役立てるのはとても気持ちいい。

障害者の方々やそのご家族のことを、大切に大切に温かく見守りたい。

これこそ、障害者ができる奉仕活動ではないかと自分なりに解釈しながら帰宅の途についた。

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