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お寺と連絡がとれません!(3)

お寺に何が起こったのか?

宗派の問い合わせ窓口担当の方が、地域代表のお寺の住職から聞かれた話では、

「問題のお寺のご住職は急病で倒れられて病院に搬送、そのまま入院。後遺症が残るご病気ということで、現在も治療とリハビリなどを続けておられ、とてもお勤めはできない状況。」

ということでした。中高年の領域ではあるものの、まだまだ現役世代の方でしたので、これには驚きました。唯一のご家族であった現ご住職のお母様も施設療養中とのことでしたので、結果としてお寺には誰もおらず、寺の管理もままならず、音信不通となっていたとのことでした。加えて、宗派ご担当からは、

「現在は問題のお寺周辺の同宗派や関連宗派のお寺で、檀家さんのお仕事を分担されている。」

という情報もいただき、代行のお寺との調整もしていただき、連絡先も教えていただきました。私自身は門徒では無いということはお伝えしていましたが、全般に渡り、大変親切丁寧に対応いただきました。これには感謝しています。

地域代表のお寺に連絡

紹介していただいたのは、音信不通となったお寺の隣町にある同宗派のお寺で、こちらも田舎のこじんまりとした家族運営のお寺でした。ご住職も親切な方で、丁寧に現状の説明をしてくださいました。そのご説明によると、

「自分もお見舞いに行ったが、問題のご住職はとても通常の業務はできない状況である。周辺のお寺で分担して、檀家さんからの依頼にお応えしている。」

ということでした。「ご要望があれば何でもお申し出ください」ということでしたので、懸案となっていた法事のお願いをさせていただき、ほどなく無事に実家での法事も執り行っていただきました。同じ地域の同じ規模のお寺でしたので、法事の準備やお布施なども、従来と変わりなくやっていただけました。

お寺と連絡がとれなくなったら

今回はご住職の急病という事態ではあったのですが、過疎化進む田舎のお寺ですので、今後各地でも同じようなことが起こる可能性は高いと思います。万が一ご住職が不在となっても、本山が新しい住職を斡旋・派遣して寺は維持される。。ということも、檀家そのものが減少している昨今では厳しくなるものと想像されます。全国各地で廃寺が増えるということです。
お寺と連絡がとれなくなったら。。これは宗派にもよるとは思いますが、宗派本部や総本山などに問い合わせをしてみるというのは、一つの手だと思いました。また、同じ地域の同宗派のお寺であれば、相互に交流がある可能性が高く、それらのお寺に連絡をとってみるのも良いかも知れません。

廃寺にも備えを

うちの場合は、音信不通となったお寺にお墓もあり、私達の住居からも離れているため、これまでも墓参りには難儀していました。父母も高齢化したため、最近では「墓参り代行サービス」を利用しています。お墓の掃除をして、花などを供え、線香などもあげてもらえるようなサービスで、完了後に写真報告などもあるもので、最近では大手業者も参入、ネットでも容易に検索できるようになっていますが、料金は割高です。

他の選択肢として、墓を建てる際に利用した地元地域の石材店に相談してみるのも良いです。公表していなくても、同様のサービスを地域ならではの格安で提供しているケースがあります。お墓自体のメンテなども担当する業者ですから、お付き合いをしておいて悪いことは無いと思います。

今後は万が一の廃寺にも備え、「墓じまい」、「離檀」なども考えないといけないかも知れません。。以上、今回の顛末でした。


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