障害を通じた支援(発達障害編)
こんにちは。
発達障害があっても、基本、進学、就職と人生のステップを踏むのに変わりはありません。が、適した環境を事前に用意してあげることはできます。
まずは、事前知識を蓄え、よりよい道を模索しましょう。
まず幼稚園や学校選びのポイントは、多様な価値観を認めるところを選ぶのが重要です。
子どもの学力や規律性重視の評価ではなく、子供の個性・特性を評価してくれるところですね。
と、言われてもどこがそうとかわからないよ、選択肢がないよという方もいらっしゃるかと思います。
困った時は、インターネットで検索するのも良いですが、実際に足を運んでみてはいかがでしょうか?
通いやすいのか、先生はどんな人がいるのか、特別支援教育に熱心な園(学校)なのか、などです。
ここら辺は実際に見学に行かないとわからないものです。学校説明会なども開催しているところもあります。
事前に見学時に相談していると、入園した際にそのように援助してもらえますし、相談もできます。
各都道府県では、発達障害のある子どもの就学に合わせ、連絡会などの取り組みが行われています。
在園時の子どもの様子や提供してきた支援について、担任の先生が就労支援ノートに記入して小学校の先生に送付してくれたり、園と小学校の担当者が個別の子どもについて話し合いを行ったりします。
こうした引継ぎは親の同意・協力がなければ機能しません。
そのため、こうした制度があるということをよく理解しておく必要があります。
学校によって支援は異なる
通常学級か特別支援学級か、または並列して通うのか通わないのか。
など、どの指導形態を選ぶかによって、受けられる支援の厚さは変わってきます。
もちろん、通常学級でも個別指導は受けられます。
特別支援教育支援員というサポーターをつけてもらって、学習面・生活面の支援をしてもらうことも可能です。
ただし、特別支援学級や特別支援学校ほど手厚い支援・指導ではないので注意が必要です。
思春期以降の課題と支援
心身の成長期であるという点は他の子と変わりませんが、心の発達面でやや遅れがみられる場合があります。
友だちからどう見られるかを意識しないためか、マイペースでいるため同じ年代の仲間から敬遠されたり、からかわれたりしやすいと言えます。
・つまづきやすい課題
①集団への所属
人に合わせることが苦手で集団行動のなかで孤立しやすくなります。
②人間関係
人とコミュニケーションをとることが苦手で周りから理解されにくく、
友達ができにくい傾向にあります。
③自己理解
自分の得手不得手を客観的にとらえずらいのと、苦手なことを周りから
指摘されることが増え、自信を無くし自己否定しやすい傾向がある。
求められる支援
①協調の仕方
自己判断で勝手に動くのではなく、仲間に確認する大切さを教える。
②人との距離の取り方
節度あるコミュニケーションの取り方を教えます。
③自己理解
自分の得手不得手を理解させます。
得意なことがあれば、それを伸ばし高く評価をし自信につなげます。
不得手なことで自己否定を募らせないようにします。
目の前の事というよりは、10年後20年後の将来を見据えた支援を行うことが重要です。
大人になって困難にぶつかったときに自分の力で乗り越えられるよう、スキルを学び、経験を積んでおくことが求められます。
★一般就労と障害者就労★
発達障害があっても、社会適応力が高ければ一般的な就労が可能です。
しかし、人付き合いが苦手、融通が利かない、ストレスに弱いといった特性が強いと、仕事上のつまずきが多くなります。
実際、離職と転職を繰り返すケースも少なくありません。
こうしたケースの場合は、障害者手帳を取得し、障害者雇用枠を利用して就職する道も考えてあげてください。
障害者雇用枠のある会社の場合、配属先や仕事内容、仕事量は時間などに配慮してもらうことが可能となります。
大人の発達障害の問題点
こどもなら出来なくても大目に見てもらえていたことが、大人になると許容されにくくなり、一人前の社会人としてふるまうことを要求されるようになります。
とくに、本人が発達障害であることを知らない人達の中で生活するようになると、発達障害の特性から起こる不適応行動などが理解してもらえず、苦しい思いをすることも多々あります。
また、子供の時は状況を見て支援してくれる大人が周りにいますが、大人になると「大人なのだから、支援が必要なら要請すればよいではないか」と考えられてしまい支援が受けられず、その結果、周りとの摩擦を増やす傾向にあります。
大人の発達障害はこういったこともあり、合併症が進行しやすくなります。
ですので、事前に障害があることを会社側に伝えておく事が大切です。
周りにあらかじめ予防線を張っておくこと。
いまだにオープン(事前に障害があることを伝えておくこと)で就職するのが恥ずかしいとか後ろ指さされるかもとか言う方もいらっしゃいますが、国の方針でも多様性をうたっており、そのための障害者雇用枠でもあります。
通院するのに疲れ切った仕事終わりに行かなければいけない一般就労よりも、通院日に休みを取れたり出勤時間に融通のきく障碍者雇用枠の方が本人の負担の軽減にもなります。
隠して無理して頑張るよりは、オープンで無理のない生活。
ストレスフリーとまではいかないでしょうが、軽減はできますのでご一考ください。