写真日記後編:山梨市のMekikiというお宿や江曽原(えぞはら)エリアがとても素敵なので古民家好きにおすすめ
昨日書いた先輩宅でのぶどう狩りの後は、車で山梨観光へ。善光寺で戒壇巡り(真っ暗闇の通路をぐるっと一周するコースがあり、途中で鍵を触れると極楽浄土とご縁が結べるというもの)を体験。子供達はお化け屋敷と勘違いしたのかテンションMaxで何回も入っていく。しかし本当に真っ暗闇が実現されていたのに感動して、私は戦国時代から実はダイアローグ・イン・ザ・ダークがあったのだな!と思った。
善光寺の後は、山の上のほったらかし温泉で汗を流す。ほったらかし温泉といえば、15-6年くらい前に婚活をしていたころ、ソニーのゲームを作っているエンジニアのお兄さんたちと合コン的な企画でパラグライダーをした後に一緒に行ったきりですごく久しぶりだった。確かそのエンジニアの説明によると、山梨県の甲府盆地は南面する斜面、というパラグライダーに必要な上昇気流を作り出す絶好の立地ポイントが多いらしく、実はパラグライダーの聖地だという話だった。彼らは本気のオタクすぎて残念ながら全く会話が噛み合わなかった(アニメとかゲームとか)のでそれっきりになってしまったのだけど、連れて行ってもらったパラグライダーも行きつけのほったらかし温泉も最高だった。15年ぶりに行ったら「ほったらかし」、というより小綺麗なおしゃれ開発になっていたけど潤っているようでそれもまた良し。
そしてお弁当を道中で購入しつつ、その夜のお宿である山梨市の江曽原Mekikiまで先輩に送っていただいた。
Mekikiは古民家再生のコンサルや事業をしている会社らしく、今回泊まったお宿も彼らが運営している。
江曽原という地区は、JRの山梨市駅から4キロほどで、交通の便も悪くないのだけど何しろ!マニアなら垂涎ものなくらい古民家がきちんと残っている集落だということを今回初めて知った。(この方のサイトによると、養蚕集落だった模様)広がるブドウ園の間に、築100年くらいの大型の古民家がたくさん並んでいて圧巻。古民家は放っておくとどんどんなくなってしまうから、Mekikiさんのやっていることは本当に素晴らしい事業だと思う。
お宿の前にはこんな看板があり、看板左の路地を入っていく。
車が入れないような細い道をブロック塀沿いに進む。
さらに進む。
すると、ジャーン。かなり大きめの古民家が出迎えてくれる。ちょこんと顔を出した三階部分が養蚕の部屋だったのかも。
中の一階スペースはこんなふうになっていて、土日はカフェ営業をしているとのこと。そうじゃない時は宿泊者が自由に使って良くて、奥に宿泊者用のシャワールームやお手洗いがある。
そして庭が広く、トランポリンやブランコ、そして「ヴィラ」と呼んでいる小屋のようなものがある。これらの小屋、写真だとわかりにくいけど川に迫り出すように立っていて、中に入って扉を閉めても川の音がかなり大きく聞こえる。
室内は10平米しかないし、トイレも洗面台もないけど親子3人で過ごすにはちょうど良い可愛い広さ。上段と下段のどっちで寝るかで争いになったのち、じゃあ3人で上の段で川の字で寝ようということになって子供達に挟まれて寝たのは狭かったけどむしろキャンプっぽくて楽しかった。
壁はジーンズの工場で出たデニムの廃材を使っているとのこと。天井も同じく廃材のコルクで出来ていて廃材をフル活用しているらしい。この小屋はまだ先週オープンしたばかりだけど、よくある新築の接着剤の匂いみたいなのは全くしなかった。自然素材で作っているのかも。
小屋は川に迫り出して立っていて、川を見ながら過ごせる。
日中に山の上で雨が降ったらしく、夜間はかなりの大きめの川音がしたけどそれもなんだか心地よく感じられて夜8時から朝7時まで11時間も寝てしまった。
朝はスタッフのお姉さんが作ってくれる朝食がボリューム満点で美味しい。宿代と朝食合わせて3人(大人一人子供二人)で19,000円だったのはかなりお得感があり、またすぐ行きたい!と思うレベル。母屋と小屋の二つを貸切にすれば庭でBBQもできるらしいのと、初夏に川で蛍が見えることもあるというからその時期にぜひ再訪したい。古民家好きにはとてもおすすめです。
ここでギリギリまで過ごしたい!と子供達がいうのでたっぷりトランポリンやブランコで遊んでから10時ちょうどにチェックアウトした。山梨市駅までの四キロ近い道のりがあって、タクシーを呼んでもよかったのだけど途中にある万力公園、もしくは隙あらば通りがかった川べりで水遊びをしたいというキッズの要望に合わせて歩き出した。炎天下だったので途中の日陰で水筒のお茶を飲んだり、前日もらったシャインマスカットを公民館の庇の下で摘んだりしながら1時間近くかけてゆっくり歩いたのだけど、意外に都会っ子は健脚だというのを改めて確認できて安心した。そしてこの二日間で私は子供達がキラキラ笑う場面をたくさん見られた。普段いかに彼らと時間を過ごせてないかも再認識した。私はもっと、日常の、無目的な会話を彼らとたくさんした方がいいな、とも。きっとこうして一緒に過ごせる時間は短いし。
来週からまた働きます。休暇明けの仕事はいつも不安がいっぱいだけど、今回もまた日常が戻ってくるでしょう。
今日も一日、お疲れ様でした!