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なぜ人は競争するのだろう。マルクスとシェイクスピアはこう考えた。
なぜ人は競争するのだろう。
マルクスとシェイクスピアは、それぞれの見方で世の中のほとんどすべての対立を理由付けている。
マルクスは、人が違いがあるから戦うのだという。
労働者がブルジョワと戦うのは、考え方や目標が全く違うから(物質的環境の差からその違いが生まれるとマルクスは考えた)。違いが大きいほど溝も深い。
シェイクスピアは逆に、競い合う人々の間にあまり違いなどないという。
戦う理由などなく、なぜ戦っているのか当事者もわからない、と。『ロミオとジュリエット』の冒頭のセリフを思い出してほしい。
「2つの家族はいずれも同じく誇り高い」
両家は似ているが、お互いを憎み合っている。
抗争が激しさを増すと、どちらもますます似てくる。
最後には、争いのきっかけが何だったのかさえ忘れている。
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