我が家の食卓Tier表〜2024年秋環境〜

今期は令和の米騒動によって店頭から一時期白米が消失するなど、環境は大いに荒れた。特に前期までの上位帯は半分以上が評価が下落し、新たな顔ぶれが食卓を席巻している。

それでは、いつも通り食材・デッキ(料理)の順で評価を確認していこう。


食材Tier1

ナス:前期ランク外

今期最大の注目株。前環境までは食卓に登ることはおろか、今期の序盤に気まぐれで買うまでは食料品売り場で見向きもされない程度の存在であった。
しかしながら、ナスをメインとしたおかずの素デッキは大半がナスだけあればデッキを組めるという圧倒的低コストに加え、後述のトマト缶とも組むことができる汎用性を買われて一気に環境トップに躍り出た。
冬環境では、あまり相性の良くない鍋デッキが最上位を占めている点が逆風にも思えるが、ベクトルが違うため淘汰されず一定数は残るだろう。
懸念は油を吸うためカロリーが高くなる点だが、私はもとよりカロリー不足気味なのでまあいいだろう。

長ねぎ:前期ランク外

二頭目のダークホース。「そのままでは冷蔵庫に入らない」という切実な理由から採用を見送られ、その横で同じユリ科の仲間の玉ねぎが手に取られていく様を泣きながら眺めるほかなかった過去に別れを告げる形となった。
今期終盤からその姿を現し始めた鍋デッキで採用されて以降は、特殊ルールのつまみ環境でも活躍している。
ちなみに冷蔵庫には諦めて半分に切って入れた。

玄米&もち麦:玄米は前期ランク外

憎き白米の供給が滞ったチャンスを完全にモノにした玄米。同じ棚から白米が一掃され、自身が手にとられるこの時を虎視眈々と狙っていたことは疑いようもない。
重さあたりの値段でやや不利を強いられていたものの、その差も埋められ、逆に栄養アドバンテージで白米には完全に優位に立った。加えて、かさ増し要員のもち麦はさらに厚く採用されるようになった。
今後我が家の食卓に白米が並ぶことは基本的に無いだろう。

納豆・鶏胸肉:前期tier1

常に環境最前線を走る冷蔵庫の支配者は変わらず貫禄を見せつけた。ほぼ毎朝出番があり、不摂生に単身で立ち向かう圧倒的人権の納豆。低コスト高タンパクで大半のデッキにおいてあらゆる肉の代用として活躍する、私の家計と健康の不動の守護神鶏胸肉。彼らについて今更特別に語ることは無いだろう。今後も主力として活躍することは間違いない。

食材Tier2

トマト缶:前回Tier1

組めるデッキは強力なものの、使い手の技量が足りずワンパターンの戦術しか組めないことが災いし、敢えなくランクダウン。
来期の鍋が席巻する環境では更なる苦戦を強いられそうではあるが、カチャトーラデッキおよびこの食材の実力は確かなものなので、どこかで再起を期待したいものである。

豆腐:前期Tier1

前環境で猛威を振るった麻婆豆腐デッキが環境から姿を消すと共に、主にそこで採用されていた豆腐も一線からは身を引くこととなった。
ただし、多くの鍋デッキで高い採用率が期待されることから、来期に再びTier1へと返り咲くと考えて問題ないだろう。

しめじ:前期Tier3

以前からピンポイントでの採用は行われており、一定レベルの活躍をしてきた成果が報われ、念願の昇格。特にカットしめじの、そのままデッキに投入できる上に火の通りも速いという圧倒的な使いやすさが高く評価された。
サブ火力担当として、あらゆるデッキのパワーを底上げできるその性能は、鍋環境でも大いに活躍することだろう。

玉ねぎ・卵・パスタ:前期Tier2

環境の変動により惜しくも前期に降格となったが、その実力は本物。かつての環境トップの意地を見せつけた。デッキへの採用頻度こそ落ちているが、あらゆるデッキに対応する汎用性の高さは群を抜いており、冷蔵庫常備メンバーの称号は伊達ではない。

食材Tier3

干物:前期Tier2

もはやこの一枚でデッキが完成するという圧倒的フードパワーを持つものの、冷凍しなければ日持ちしないという弱点が尾を引き、徐々にランクダウン。
採用先のデッキが干物アグロ以外に無いという汎用性の無さも足を引っ張るが、一定の存在感はあるため、適性とも言えるこのランク帯で活躍し続けることだろう。

にんじん:前期Tier2

ジャガイモ・玉ねぎと共にカレーデッキ三元神と持て囃されたのも最早遠い昔。火の通りの遅さ故の調理の面倒臭さから、高速化する環境の中で役割を失っていった。しかしながら、栄養素を誤魔化すためにピンポイントでの採用も少なくはないことに加え、遅いデッキでは安定してスタメンを張れることもあり、鍋環境では活躍が見込める。

ひき肉:前期Tier1

麻婆豆腐デッキの主役でありながら、他のあらゆるデッキにおいてメイン火力を担える程の汎用性と、他の肉を置き去りにする調理スピードという法外なフードパワーを持つスーパースター。本来はTier0に位置していてもおかしくはない実力を持つ彼がこの地位に甘んじている理由はただ一つ。
冷凍庫のスペースが足りないのだ。

ツナ缶:前期Tier3

こちらもひき肉同様、世間で評価される高いフードパワーに対して不当に低いTierに位置してしまっている。更にひき肉とは違って保存場所も選ばないという優位性があるにも関わらずだ。
だが、そもそもツナ缶をメインに据えた強力なデッキなどあるだろうか?
ひき肉と同じ不遇の立場にいるような顔をしているが、それは傲慢というものである。もう少し身の程を弁えたほうがいい。


ランク外になった食材

白米:前期Tier1

大正義と言われていたのは最早過去の栄光でしか無い。
そもそも売り場に並んでいないのであればこちらも採用など出来ないし、供給が追いついても価格の優位性を失った現状では玄米ともち麦に到底太刀打ちできない。
この敗北を糧に、これまで自身の地位に胡座を描いて怠ってきた研鑽に励んで欲しい。

ジャガイモ:前期Tier3

その保存期間の長さも相まって、一時期は環境を総ナメしていたが、カレーデッキの衰退を皮切りに急速に存在感を失っていった。
にんじん同様に調理時間の長期化を招くことに加え、洗うのが面倒臭いという強烈なハンデを持っている。
しかし、高い汎用性は変わらないため、環境次第ではいつでも上位に帰ってくることが考えられる。本人もそのことを理解しているため、今期ランク外になったことに関しては特に気にしていないと思われる。


デッキTier1

おかずの素アグロ

たった一種類の食材でさえも、わずか短時間で強力なデッキへと変貌させるおかずの素は相変わらずの存在感を放っている。
特に競合となる麻婆豆腐がほとんど環境から姿を消したこともあり、調理時間の短い速攻デッキはほぼ一強状態である。
いわゆるテンプレ編成が無く、あらゆる食材に対応出来る環境への適応力こそがこのデッキの強みとも言える。

麻婆春雨アグロ

もはや必須食材が無いというバグレベルの性能。包丁もまな板もいらないそのお手軽さは他の追随を許さない。それでいて雑に野菜を処理することにも長けており、その分デッキパワーも上がる。
難点としては、戦術がワンパターンすぎるためにあまり連続出撃させずらいことである。

デッキTier2

ミッドレンジカチャトーラ

胸肉とトマト缶をメインに据えた安定の中速デッキ。
トータルの調理時間はやや長めのためタイミングは選ぶが、総合的なデッキパワーはかなり高い。また、二日にかけての中期戦も戦える継戦能力があるため、調理時間に関してはコストを先払いしているとも言える。

アグロパスタ

「乾麺を容器にぶち込んで電子レンジに放り込む」
それだけで調理の9割が終わる手間の掛からなさはダントツ。風呂から上がる頃には大体完了している取り回しの良さと、ソースの数だけ存在する戦術の豊富さで、環境ではまあまあ見かける。
ただ、その悪魔のようなお手軽さゆえパスタに甘えたくない気持ちもある。

デッキTier3

鍋コントロール

環境終盤から頭角を現しはじめた冬の覇者。詰め替え用シャンプーと同じような袋に入った市販のつゆを用いれば、具材の追加投入が無くても三日は戦える継戦能力が強みだ。
デッキ編成も自由自在であり、来期は様々な鍋コンにお目にかかれることだろう。

かに玉アグロ

卵3つをコストに召喚できるかに玉をメインに据えたデッキ。
冷蔵庫内の賞味期限が近づいたor過ぎた卵を一掃するその姿は悪魔神バロムさながら。
卵焼きアグロの亜種デッキだが、最近はこちらの方が多く見かける。

干物アグロ

アジの干物を両面焼く。ただそれだけながら、デッキとしての完成度は決して劣ることはない。
あらゆる複雑な編成が組まれたデッキ群に単身挑む干物の後ろ姿は、まさに「漢」と評するほか無い。
戦術の単調さと骨が残るデメリットを抱えつつもこの位置に留まっている彼は、やはり実力者なのだ。


総評

環境の移り変わりとともにそうめんや麻婆豆腐が一線を退き、新たな風が吹き荒れる我が食卓。今期あらゆる場面で採用されたからといって、次も同じとは限らない。忘れかけていた食卓の厳しさを再度思い知らされる環境であった。
私たちも、今の地位に甘んじることなく、さらなる飛躍を目指して自己の研鑽を積み重ねていかなければならないのだと身に沁みた。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集