マネジャーの最も大切な仕事ー95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力ー
テレサ・アマビール
スティーブン・クレイマー著
マネージャーをやることになったので、マネージメントとは何か、チームを支えるとはなにかを学ぶために読んだ!
ハイパフォーマンスを発揮する方法を1万2千の日誌分析と、669人のマネージャー調査によって解明された。
1.インナーワークライフ
インナーワークライフとは「感情」「認識」「モチベーション」による相互作用のこと。
ようは心の状態。
個人の、組織のインナーワークライフが向上することがパフォーマンスを高めることに繋がることが明らかになった。
「感情」
些細な出来事、結果、他者からの評価などによって感情がポジティブになったりネガティブにもなる。モノを考えるかどうかは感情で決まる。
「認識」
認識は個人のバックストーリーが生まれるもの。
出来事に対して、なんらかの認識が発生する。
3種類の「モチベーション」
1.外発的動機
競争での勝利、外部からの報酬
2.内発的動機
エンゲージメント、仕事自体を愛すること
3.利他的動機
他人を助けたい、関わりたい
ポジティブな感情、サポートを受けている認識、内発的モチベーションこそがハイパフォーマンスへと繋がる。
2.進捗とは
進捗とは、物事が捗ること。
できないことができるようになった、満足した仕事をできた、チーム、会社に貢献することができた。という1日の小さな進捗こそが、内発的モチベーションを高め、インナーワークライフに最も大きな影響を与える要素なのである。
罰を与えたり、報酬を与えたり、圧力をかけることがパフォーマンスの向上に繋がると思っている人が多いだろう。実際僕の周りでもそんな組織ばっかりだ。
「圧力がなければ、ダイヤモンドは生まれない」
イギリスの思想家、トーマス・カーライルの名言。
圧力(プレッシャー)をかけることが、ハイパフォーマンスに繋がる唯一の方法だと勘違いしていないだろうか。
ある程度のストレスやプレッシャーは避けられないだろう。
優れたマネージメントとはストレス状況下のなかでもハイパフォーマンスを発揮できるような環境やシステムを作ることだ。また感情的なサポートを含め、進捗を実感させることこそが最も重要な役割である。
3.感想
インナーワークライフに最も影響を与える要素が3つある。
1.進捗
2.触媒ファクター
3.栄養ファクター
2と3の触媒ファクターと栄養ファクターについてはじっくり読んでもらいたい。反対にやってはいけないマネジメント、障害、阻害ファクター、毒素ファクターも記されている。
この本を読んで今までずっと思ってたことが確信に変わった。
内発的動機こそがハイパフォーマンスへと繋がる。
シュートを決めなきゃいけない!
締め切りまでに終わらせなきゃいけない!
ではなく、
シュートを決めたい!
原稿を終わらせたい!
ワクワクしてこそパフォーマンスが上がるのだ!
エンゲージメント(没頭)こそが、ハイパフォーマンスな状態であることを理解し、相手の気持ちになって考えることが進捗のシステム、サポートに繋がるのだ。
人の気持ちを考えられるってことは十分なスキルになることがわかった。