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「農薬は有機食品でデトックスできる」?

●茨城オーガニック給食プロジェクト要望書にツッコむ

「農薬は有機食品でデトックスできる」?

このグラフ、パッと見ると、
有機野菜食べると、
極悪非道のネオニコチノイド系農薬が
94%減る!と見えますね。

慣行食材だと5ppbだが、
有機食材を5日間食べると54%減、
1カ月食べると94%減の0.3ppbになるという
グラフです。

で、何を調べたのかというと排出された尿中の、
ネオニコチノイド系農薬の割合です。

食材そのものでの残留量や、
血中濃度とかではありません。
体の中に残っている量はわかりません。
 
慣行食材では
ネオニコ摂取量が多いから、排出量も多い。
有機食材だと
ネオニコ摂取量が少ないから排出量も少ない、と
信じたい気持ちわかるけど、
摂取量そのものや摂取量と排出量の割合が、
このグラフだけでは、わかりません。

 
ここで出てくるppbという単位は、
10億分の1で、
50m×20m×1mのプールのなかに、
5mlの牛乳や、猛毒があるとき5ppbといいます。
それが、0.3ppbになったからといって、
何も変わらんように、私は思いますが、
あなたはいかがでしょう?
 
毎日、このプールの水を全量飲む人なら
気になるかもしれませんけど・・・・
 
 
オカネでたとえると、こんな感じ。
 

10億円預けて利子が0.3円、2.5円、5円で、
行動が変わりますか?
100万円、1000万円程度では何も変わらんよ。
 
ネオニコチノイド系農薬も、
基準どおり使えば絶対安全と
いいたいわけではなく、
 
有機農業のすばらしさを
伝えるのにppbというモノサシを
出さないとわからんほどの
差しかないの?
 

この程度の差しかないのに、
値段の高い有機野菜、
収量不安定な有機農業、
どうなんだろ。
 
それと、学校給食にしても
3食のうち1食だけ有機野菜、それも一部だけ、
残り2食と夏休みや冬休みはフツーの野菜、
そのために、
千葉県いすみ市では500万円の予算を
投入したという。
 

それぞれの信仰に基づいて
行動するのは自由だけど、
この程度のデータやグラフで、
県知事や市長に、
給食には有機野菜をと言って
申し入れする行動って、
どうなんだろ。
 
 
超微量でも危険という人はいますが、
それならそれで、
ネオニコチノイド発売以来30年経つので、
野菜の残留値からの摂食よりも、
散布してる農家や
散布した畑の横とおる子どもたちに、
そろそろ影響出そうだけど、
私は聞いたことないんです。
みなさんとこでは、どーですか?


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