卓上から『オペラ座の怪人』を語る|エリック中毒の人生
7歳のころからエリックという人物に心を奪われてきた。彼は音楽の天才でありながら建築家やデザイナー、呪術師でもある。悲しい運命を背負ったエリックの存在は、幼い私に強烈なインパクトを与えた。
エリックとは『オペラ座の怪人』に出てくるファントムだ。1910年にフランスの推理小説家ガストン・ルルーによって発表された物語の主人公。私が『オペラ座の怪人』を初めて目にしたのは劇団四季のミュージカルだった。
小学生になると、母が劇団四季のミュージカルに連れて行ってくれるようになった。母は服