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ひなまつり

明日は3月3日、ひな祭りですね。
ひな祭りは、中国から伝わった風習をもとに、女の子の健やかな成長と健康を願う行事として定着しました。しかし、陰暦の3月3日には「踏青」という、また別の趣深い行事も行われていたのです。

踏青とは

「踏青」は中国から伝来した行事で、野原に出かけ、青々と茂る草を踏みしめながら自然の息吹を感じるという、現代のピクニックに似た風習です。元々は、陰暦初春から中春にかけて、正月7日、2月2日、3月3日の三度にわたって催され、自然とのふれあいを楽しむ習慣として根付いていました。

江月和尚と踏青の句

江戸時代、江月和尚は、遠州公の次男である権十郎篷雪の道中で用いられた傘と杖の絵に賛を詠み、その軸には次のような句が残されています。


上巳佳辰在武陵(じょうみのかしんぶりょうにあり)
芒蛙徒破本無能(ぼうあいただにやぶれてもとむのう)
今朝知禰踏青節(こんちょういよいよとうせいせつをしる)
埜草深中且過僧(やそうしんちゅうかつかそう)

三月三日客武州野  求愚作者也

この句からは、江月和尚が3月3日の江戸において、友人たちと共に青草に包まれた野原へ出かけ、自然の中で遊宴を楽しんだ情景が浮かび上がります。季節の移ろいを感じ、心を潤すその様子は、現代に生きる我々にも多くの示唆を与えてくれます。

ひな祭りと踏青の魅力

現代では、ひな祭りは雛人形を飾り、女の子の成長を願う温かい行事として楽しまれています。一方で、踏青は自然とのふれあいやリフレッシュを目的とした、風情ある行事です。どちらも健康や幸福を祈念する心が根底にあり、時を越えて受け継がれてきた日本の文化の豊かさを感じさせます。もし、近頃の忙しさの中で一息つく時間があるなら、ふと近くの公園などで自然に触れる「踏青」の気分を味わってみるのも良いかもしれません。

だいぶ東京も暖かくなってきて過ごしやすいですね

天神茶会のお礼

また、先日2月25日に行われた
【御自影供養天神茶会】につきまして、多くの皆様のご協力とご参加により、大盛況のうちに終了することができました。
参会された皆様、そしてお手伝いをしてくださった方々に心より感謝申し上げます。
今年はご参加いただけなかった方も、ぜひ来年2月25日の天神茶会にお越しいただき、共に素敵なひとときを過ごしていただければ幸いです。
現存する最古の天神さまを見ることができるのはここだけです。

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