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「キプロスの女王ロザムンデ」のあらすじ
シューベルトの「ロザムンデ」は、正確には「キプロスの女王ロザムンデ」という、当時活躍した女流作家であるヘルミーネ・フォン・シェジーが台本を書いた劇のための付随音楽です。
急遽決まった上演のためにシューベルトがわずか2週間ほどで書き上げたとされ、シューベルトによる他の劇音楽(魔法の竪琴)からの転用も交えながら形にしたものだそうです。劇そのものは全くといっていいほど上演されませんが、劇で演奏されるシューベルトの音楽は、今日においてもその一部がよく演奏されます。
今回のSAKURAの定期演奏会では、そんな劇付随音楽の中から序曲を取り上げます。
ロザムンデのあらすじ
ロザムンデの台本は最近まで散逸しあらすじは不明とされていましたが、最近になって台本が発見され、以下のようなあらすじであったそうです。
ロザムンデはキプロス王の娘で、彼女が2歳の時に父が死に、父の遺言により貧しい船乗りの未亡人アクサに預けられ18歳になるまで養育された。それを知る市長アルバヌスが、彼女が18歳の誕生日に、長い間死んだと思われていたロザムンデが健在で、キプロスの唯一の正当な統治者であることを布告する。
しかし、それまでの代理の統治者であったフルゲンティアスが、支配者という地位を失わないよう、ロザムンデを自らの妻に迎えようとするが、それに失敗する。すると今度は暗殺しようとする。ロザムンデの暗殺を防いだのはマンフレートという青年で、実は彼はロザムンデが幼少の頃から定められていた婚約者のカンディア王子アルフォンスであった。
フルゲンティアスはロザムンデ暗殺のために用意した毒の罠に誤って自らハマってしまい、自滅してしまう。最終的に、ロザムンデとアルフォンスが結ばれてハッピーエンドとなる。
ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典
2023-11-30
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%A5%B3%E7%8E%8B%E3%83%AD%E3%82%B6%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%87
(参照:2025-02-10)
シューベルトの腕が光る間奏曲
急な作曲依頼のために急ぎ作曲された音楽ではありますが、シューベルトの手腕が光る美しい旋律があちこちにあります。
今回のSAKURAの演奏会では取り上げませんが、この劇音楽の第3幕の間奏曲はシューベルトの作品の中でもとりわけ美しく有名なものです。
シューベルトはクラシック界の中でも屈指のメロディーメーカーかと思いますが、気に入った旋律をしばしば他の作品にも流用し、多くの人々に聞いてもらう機会を作ろうとしました。この美しい旋律も、弦楽四重奏曲第13番の第2楽章に流用していて、弦楽器奏者に広く親しまれています。
今回のSAKURAでも取りあげる、厳かな序奏から始まる序曲とは違った暖かな旋律を、ぜひ覚えておいて頂ければと思います。
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アンサンブルSAKURA第42回定期演奏会
日時:2025/05/18(日)13:00開場14:00開演(予定)
会場:かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール
指揮:高石治
入場料:1,000円(当日券あります)
曲目:
ロザムンテ序曲/シューベルト
交響曲第8番/ベートーヴェン
交響曲第8番/ドヴォルザーク
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