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一匹の魚から始まる悪魔のグローバリゼーション。「ダーウィンの悪夢」

Jambo!
ピザが無いと生きていけないとエンピツカフェの店員さんに噂されているアンです。今日もピザ、もぐもぐとほおばってます。
お気に入りの世界の映画を紹介しますね。

今回紹介する映画の舞台は、「ダーウィンの箱庭」と呼ばれるほど豊かな生態系を誇っていたアフリカのヴィクトリア湖。

主人公は、ビクトリア湖の近くにある小さな町で、娼婦として生活している少女エリザちゃん。本当はコンピューターについて学びたいと思っているけど、生活のためにその夢は叶わずにいます。
そして、学校にも通えず、警備の仕事に就く少年ラファエルくん。彼もまた勉強をしたいと思っているけど、経済的に困難なため、危険な仕事に就き日銭を稼いでいます。

かつて豊かな生態系を誇っていたアフリカのヴィクトリア湖に、外来魚ナイルパーチが放流されたことから一大魚産業が誕生し、経済が繁栄した小さなこの町では、魚関連の仕事を中心に経済が回っています。
河畔で獲れるナイルパーチという魚を加工し日々ヨーロッパや日本へ輸出することで、利益を得ているのだけれど、その繁栄の裏では想像もできないような凄惨な現状が広がっていました。

町には路上で生活するストリートチルドレンが溢れ、また、魚の輸送のために訪れるパイロット相手に売春行為を働く娼婦の存在。
この国にとって最も深刻な問題がHIVの流行だった。売春行為が当然のように行われているこの国では、日本などよりもHIVが流行しやすいんです。

生と死が常に隣り合わせのこの町で、安定した収入を得るための一番の近道は、なんと戦争に参加すること。
兵士として戦争に出向けば、政府から多額の報酬が手に入るのです。
彼らは生きるために、自国の安全よりも戦争が起きることを願っています。
戦争が救いとなることもあるという、日本では考えられない現状。
わたしが知らないだけで、世界ではこのような状況の場所が、まだまだ存在するのかな。

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