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014.せめてこの範囲だけは。

私は学生の進学時、理系コースを選択しました。
その為日本史、世界史を学ぶ機会はほとんどなく高校大学と過ごしています。

しかし、幼少期に兄や姉と見た「シンドラーのリスト」という映画の記憶が強烈に残っていたこともあり、「ホロコースト」への関心は2022年の今でも色濃く感じています。

現地で撮影した入口

焼却場、ガス室、無数の有刺鉄線。
その現場は、80年前の出来事とは思えない生々しさを私に与えました。

収容所全体が有刺鉄線で囲まれています。

ポーランドにあるアウシュヴィッツ・ビルケナウ収容所の見学は、その後の旅や帰国後の考え方を大きく変えました。


毎日、偶然に呼ばれた番号の収容者がここで命を落としたそうです。


元々人との争いを見るのは心拍数が上がり、苦手な意識があります。
どちらかというと避けていたいタイプでした。
いじめをすることも、されることもありませんでしたが、当事者には近づくことさえも避けたい性格でした。
しかし。


『宗教が違うから迫害しなければいけない。』この象徴的存在のこの収容所を訪れた時、私は非常に自分のことが嫌いになります。


戦争当時、とても理不尽なことで、目の前で愛する妻が命を落とす。さらにその髪の毛は商いの原料へ変わり、敵陣の国益となっていく。

当時の状況や当事者の心理状態は具体的にわかりませんが、せめて私はこのことを2度と繰り返さないように努めたいと、本心で思いました。


大切な方や、仕事や授業で関係のある方など、とても小さい範囲だけどせめてこの範囲の方々とは、避けずに考え方を共有したいと思うようになりました。

ポーランドに来るまでにも、自分は何十人もの各地の地元の方たちに助けられたり、貴重な時間を過ごすことができていました。


今後も、きっと考え方や宗教観が違う方と出会うはず。その時にお互いのことを共有しあえるようになりたいと思いました。


「そのためには目を見て会話をすることが何より必要なのかもしれない。」
ポーランド以降、私はただ歩き回って旅をするのではなく、どうやってその時の会話を良いものにできるかを考えるようになりました。


「シンドラーのリスト」で見た純粋な「行ってみたい」という思いが、こんな形の考え方になったのは自分でも意外でしたが、今思うと訪れることができて本当に良かったです。

次回は欧州終盤のハンガリーです。
今日もご覧くださりありがとうございました。


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