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世論と権力と研究不正 「終結」10年に思う

 昨日の記事の有料部分にも買いたのだが、二つの研究不正事例の「集結」から10年が経過した。

 STAP細胞事件から10年経ったという話は、今年1月に書いた。

 Yahooニュース個人にも書き、Yahoo!トピックスにも選んでいただき、結構読まれた記事になった。

 概ね思ったことはこの時に書いている。今更ではあるが、今日は研究公正ではない視点から、この問題を振り返ってみたい。

 昨日も書いたが、30本以上の論文に研究不正が認定された旧加藤研の研究不正の方が規模が大きく悪質だ。

このたび、51報全ての論文について調査を終了した。 その結果、 計11名の不正行為を認定し、 裁定を行ったため公表する。 なお、不正行為があると認定した論文は33報(別表参照)であった。

https://www.u-tokyo.ac.jp/content/400007786.pdf

 決して理研の事件が問題なかった、と言っているわけではない。研究不正であることは間違いがない。

 ところが、再現実験を行わせるなど他の事例ではやらないことをやったりするなど、異例の展開を見せた。

 世論が沸騰し、それに理研が押し切られてしまったのだ。

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