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Engineering Manager Meetup #11 参加感想など
目的は、エンジニアリング組織、その周辺について関心のある方々が語り合い、知見や悩みを共有するミートアップ!
こちらに参加してきたので、私がここで得た知見や感想をまとめておきます。
進め方が面白かった (Open Space Technology)
Open Space Technologyは下記の進め方を行っていきます。
1. 参加者全員で、オープン・スペース・テクノロジーのやり方を共有する。
2. 参加者各自は、自分が話し合いたい課題、テーマのアイディアを発表する。
3. 参加者が上で発表されたテーマの中から参加したいものを選択する。
4. テーマごとにミーティングを行う。
5. 全体でアクションプランの制定や、意見の共有を行う。
実際の流れとしては
話したいテーマがある人が立候補し、「セッションオーナー」としてトピックを決める
そのトピックに興味関心がある人が集まる(4〜6人くらい)
ワイワイと話してそのトピックに関する知見を共有する (必要なロールは各グループごとに自律的に決める)
セッションオーナーが最後に全体に対してグループの意見を共有する
という感じでした。
この仕組みを使うことで得られるメリットだな、と感じたのは
自分自身が本当に興味関心があるテーマについての集合知が得られる
聞くだけではなく実際に会話に参加することで自分の考えも深まる
という点でした。簡単にできるスキームなので自社でも機会を見て実践してみようと思います。
実際にセッションで話したこと
EMはプロダクトマネジメント・プロジェクトマネジメントにどこまで関与する?
このテーマは私がセッションオーナーとして担当させて頂きました。
そもそもの課題感としては、「EMってプロダクトとか開発の方針・やり方にどこまで関与すれば良いんだろう?責任分界点について他社はどう考えているのか?」ということが知りたい、という点でした。
話した内容のようやくとしては概ね下記の通り
そもそも権限移譲ができていないことが原因なのでは?
移譲することで下記のメリットがありそう
チームの成長につながる
自分でやる以上の成果が出ることもある
EMはより抽象的な課題に向き合うことが出来る
とはいえ、、、
役割を文書化したところで宙に浮くボールは必ず出てくる。
プロダクトやプロジェクトの状況によって、やることは変わる
プロダクトや開発が分からないEMってそもそも辛すぎない?
上記を踏まえ、結果としては
「EMがある程度、他のロールに染み出すのは必ずしも問題ではない。でも、一方的な決定や意見の押しつけは絶対にしない」
というポリシーで向き合うのが良さそう、という感じになりました。
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意思決定にMVVをどう反映していくか
これも非常に興味深かったです。セッションオーナーの方の課題感としては
エンジニアにMVVが上手く浸透しておらず、MVV (特にVision)に基づいた意思決定をできていない感じがする
というものでした。
この話を突き詰めていくと、「 そもそもエンジニアに限らず、全社的にVisionが浸透していない」ことが根幹にあるのでは?という話になりました。
そこで出たアクションとしては、
経営陣に対してオープンな場で、マネージャとしてMVVに関する情報を聞いてみて全社員の解像度を上げる
解像度を上げたVisionを更にエンジニアリングに向けて翻訳して、意思決定に活用する
という形になりました。
余談ですが、質問を通して課題の深堀っていく過程で「みんな良いマネージャーだぁ」としみじみしたりしていました。
他のグループの意見共有で面白かったこと
グループには入っていなかったので共有を聞いただけですが、印象に残った言葉をいくつか列挙しておきます。
1on1で気をつけていること
とにかく傾聴に注力する
できるだけ心を開いてもらえるように、自分のプライベートな部分なんかもオープンにする
「これは違うな」と感じる提案を受けたときの対応
否定して「こっちだよ」ということはしない
そもそも相手側と自分の情報や前提が異なっている可能性を考慮して、「なぜ、その提案なのか」を深ぼっていく
全体的を通じて感じたのは、正解はなく状況によって対応も変わる、ということ。
EMは1on1やMTGへの参加を通じて、プロジェクトや個人の状況を掴み、出来ることをやっていく、というやり方が多い印象でした。
懇親会で話して興味深かったこと
懇親会ではいろいろなぶっちゃけトークが繰り広げられていました。結論が無い内容も多かったのですが、非常に盛り上がって楽しかったです。
会話内容の例だと
マネジメントのスケールって難しいよね
社内から引き上げるか、社外から採用するか。どちらにしても茨の道を歩むことになるけど、スケールのためにはやらなければならない。社内から引き上げるのが理想ではあるが、メンバーのwillとの兼ね合いもあるので難しかったりする。一方で、採用でいきなりマネージャー、というのも厳しいケースが多い。
結局、EM志向のテックリードを採用して半年くらい書けてマネジメントにシフトしてもらうような考え方が良いのかもしれない
EMからみて気になる(周囲に悪影響かもしれない)コミュニケーションを見た時にどうするか?
EMが面と向かって否定すると関係性がこじれるかもしれない。なので、メンバー同士で「それって良くないよね」と気軽に言えるチームを作っておくのが良さそう。
そのためにはフィードバック文化が必要だが、これはマネジメント含めて広くフィードバックを受け止める姿勢を見せるのが必要そう。特に大事なのは「隙が大きくて、なおかつフィードバックに寛容な人」。この人がフィードバックを受け止めている様を見て「ここまで言っていいんだ!」という雰囲気を醸成するのが良さそう
最後に
久々のオフライン勉強会参加でしたが、非常に楽しかったです。
OSTというスタイルもとても新鮮でしたが、参加者の皆さんがかなり前のめりにお話してくださったおかげで、物凄い量の知見を共有できたと思います。
私からも何かしら知見を共有できていたら嬉しいと思います。
運営及びスポンサーの皆様、本当にありがとうございました。
ちなみにスポンサーのFindy様からは「バグ退散お守り」を頂きました!
他の参加者の方からは「むしろ採用成就のほうが、、、」という話が出る辺り、EMのMeetupだなぁ、と感じましたw
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