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【コンサート】樫本大進&ベルリン・バロック・ゾリステン@横浜みなとみらいホール

コンサートのチケットを購入するのは、公演前の数か月前というのがほとんど。ネットで『購入します』のボタンをポチっと押すたび、「このコンサートに、無事にいけるといいな」といつも思う。持病もない、通院もしていない健康体だし、家族もアホだけど元気。時間も、1回の公演にかけるお金も自分の意志だけで決められる。
でも、人生一歩先に、何が待ち構えているか分からない。コンサートホールに付き着席すると、「私のために確かにある時間と空間」にたどり着けたことに安堵する。

久しぶりの「横浜みなとみらいホール」。

安定のヴィヴァルディ、バロック音楽。

デゥランテ/弦楽のための合奏協奏曲

ヴィヴァルディ/4つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ長調

ヴィヴァルディ/2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調

ガロ/ソナタ第12番 ト短調「ラ・フォリア」
「ラ・フォリア」は、中世イベリア半島で発展した3拍子の舞曲。今回の演奏で、好きな1曲になった。

ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲集「四季」
この演奏会のパンフレットではこの曲が詳しく紹介されていて、大変勉強になった。「四季」には「ソネット」(14行詩)が添えられていて、そのサブタイトルや大意がパンフレットに掲載されていた。あまりに有名な曲で、全体を一つのまとまりで聞き流してしまうことがあるが、一つ一つの楽章をソネットの大意を確認しつつ、聞くと情景がより鮮明に浮かび上がった。
サブタイトルが明記されていたもののみ転載。
「春」
第3楽章 田園舞曲
「夏」
第1楽章 けだるい暑さ
第3楽章 夏の激しい嵐
「秋」
第1楽章 村人たちの踊りと歌
第2楽章 眠る酔っぱらい
第3楽章 狩

アンコール
ヴィヴァルディ/「四季」より 冬 第2楽章
この日、樫本かしもと氏は「四季」演奏中、曲間、曲間でハンカチで汗を拭うほどの熱演。もともと、アンコールはこの曲1曲、と決めてらしたのだろうか、それとも熱演のお疲れか。
小品でいいので、別の1曲でも聞きたかった。

クラッシックのコンサートに行くたびに思うことは、この時空にこぼれ落ちていく美しい音楽の粒のようなものを、家に持ち帰りたい、ということ。
魂の浄化。

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