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夜の扉

全てのエネルギーを昇華させてやると、フィンは言った。
また、人を殺めたらしい。
フィンはずっと、工事現場に死体を隠した。
彼女は言った。
「あなた、身体が泥まみれよ」
フィンは、机に置かれたガスバーナーとバールを見た。その時、飛行機が墜落した。
隠れていた野次馬が一気に殺し合いを始める。
コンサートが始まったぞと、貴族達は言う。
「便利なものがないのよ」
と彼女はハンバーグを食べながら、その後に、すぐ吐いた。
彼女は、息子に毒をもられたらしい。
身体が痙攣しながら、倒れ、涙もでないくらい鈍痛と、
嘔吐が、彼女を襲っている。
野次馬は、無関心である。
フィンは、うつ伏せの彼女を、踏んだ。
土下座をしているかのような、苦しんでいる彼女の顔が、
コンクリートとの距離が近いあまりに、顔の骨が砕ける鈍い音がしたが、まだ、
死なないらしいので、バールで腹を殴り、更に、裸にし、放置した。
潰れた顔と、紫の身体を、野次馬達は見ない。
大丈夫ですか?
と、言う人など、誰もいない。
ブザーがまた荒野に鳴り響く。
逃げろとフィンは言った。
何故か?理由はわからないが、追い手らしき、戦車が、
猛スピードで近づいてくるからだ。
捕まった。
部屋は、窓のない部屋で、縛られた両手と、拷問は、水すらなく、遂行された。
夜、極寒のロシアは、身体を割く。赤く腫れてゆく身体と、足先。
また、縛られたまま嘔吐した。
「水をくれ」
と言った所で、殴られる事しか、
人に、会う事はできない。
その時から、フィンは、時間を日差しで見る癖がついた。
今は、時を越えられる能力になったと、彼は言うが、彼女は、
100人と結婚する能力を与えられるようになった。

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