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flux1-dev-bnb-nf4-v2.safetensors による当方代表作風の描画を。(2/2)

この続きです。

「magic Prompt」

例の不思議なプロンプトです。

portrait of detailed planetary explorer of harsh alien worlds cinematic shot on canon 5d ultra realistic Darek Zabrocki, Neil Blevins, Cedric Peyravernay, sci-fi atmosphere

「planetary explorer of harsh alien worlds」(過酷な異世界の惑星探検家)
の「portrait of detailed」(詳細なポートレート)
「cinematic shot on canon 5d ultra realistic Darek Zabrocki, Neil Blevins, Cedric Peyravernay, sci-fi atmosphere」
(キャノン5Dで撮影されたシネマティック・ショット。超リアルなダレク・ザブロッキ、ニール・ブレビンズ、セドリック・ペイラヴェルネ【の 3 名の米国画家のタッチ】、SFの雰囲気。) ※【 】は当方が補足

これがプロンプトの正確な和訳と文節構造ですが、翻訳サイト DeepL は
「planetary explorer of harsh alien worlds」(過酷な異世界の惑星探検家)
を完全に無かったことにします。

DeepL の自動和訳:「キャノン5Dで撮影された超リアルなシネマティック・ショット。ダレク・ザブロッキ、ニール・ブレビンズ、セドリック・ペイラヴェルネ、SFの雰囲気。」

この時点からもう不思議だったのでしたが、このプロンプトを使って
Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC 1111 版)や
Stable Diffusion Web UI Forge を使って描画させると、CheckPoint ファイル
が何であれ、期待よりもやや顔デカな肖像画が描かれるため、
「portrait」を「medium shot」に少し構図を引いただけで、とんでもない
画が次々湧き出て来た、という経緯でした。

実は過去の投稿画のプロンプトを元に今回 FLUX.1 で再描画しようとしたら
当方の CivitAI への天体画の投稿は安易にもほとんどがこのプロンプトに
よるもので、サイバー女子隊員画を除いてそれ以外のプロンプトを探す
のに苦労したほどでした。

SD1.5 だけでなく、この現象は SDXL でも同様でした。
では flux1-dev-bnb-nf4-v2.safetensors ではどうでしょうか。

まずは元の「portrait」で描画しました。
渋いです。画が顔で埋められる感じもなく、立派な「portrait」です。

ん?

「planetary explorer of harsh alien worlds」(過酷な異世界の惑星探検家)
の中の「alien」に ハンス・リューディ・ギーガーが映画のためにデザイン
した「エイリアン」を誤解釈というか、拡大解釈したのでしょう。
非英語圏、日本人がするような思い込みみたいで面白いです。

次に「medium shot」に冒頭を変えて描画しました。
「magic Prompt」は再現するでしょうか。

最も人物を大きく描いたのはこのあたりですが、「medium shot(膝上)」
ではないですね….。

これらは「中の人」は ギーガーの「エイリアン」ですかね。

これなど特に。

多くの画は「medium shot(膝上)」とは言えないものでした。

がらっと色相やタッチまでが豹変した SD1.5 の時の衝撃ほどでない
ものの、「何故このプロンプトでこの画?」というギャップはやはり
あります。SDXL がこんな感じでした。

描画の内部ロジックが刷新されたという FLUX.1 でしたが、
Stable Diffusion 描画から持ち込んでいるプロンプト解釈処理の「バグ」
はある、という印象です。(ある方が面白いです)

プロンプト中の「alien,」に対してギーガーの「エイリアン」を解釈に
持ち込んだのは、SD 1.5 のCheckPoint 描画には無かったと思います。
(SDXL 画にはあったような….いずれ後続の記事でそれは明らかに
します。)


「その他の宇宙画」(1)

長い間、ボツにしていた画を CivitAI に公開したら、意外な好評を
頂き、何度かそのシリーズを投稿したものでした。

deep space amidst the vast expanse of stars, (black hole:1.2)planets and galaxies in the distance.(((masterpiece))), ((best quality)), realistic, 8k, ultra-detailed, realistic, scenery, Concept Art, Highly detailed RAW colour Photo, particle effects, raytracing, cinematic lighting, narrow depth of field, wide angle lens, Agfa film, sharp focus, cinematic

惑星や銀河が遠くに見える, (ブラックホール:1.2), (((傑作))), (((最高品質))), リアル, 8k, 超詳細, リアル, 風景, コンセプトアート, 高詳細RAWカラー写真, パーティクル効果, レイトレーシング, 映画的照明, 狭い被写界深度, 広角レンズ, アグファフィルム, シャープフォーカス, 映画的

SD1.5 での描画はこんなものでした。

SDXL では同じプロンプトでこのような描画でした。

flux1-dev-bnb-nf4-v2.safetensors による描画です。


「その他の宇宙画」(2)

CivitAI への宇宙画のほとんどが「magic Prompt」によるものだったので
再描画のために、そうでないプロンプトを探すのが大変でした。

A small colony on an alien ice moon around a gas giant with two suns. Science fiction hyper-realistic 8k ominous shot of the night beautiful epic high resolution

2つの太陽を持つ巨大ガスの周りにある異世界の氷の月にある小さな
コロニー。SF 超リアル 8K 画質 美しい叙事詩の不吉な夜のショット
高解像度

SD1.5 ではこんな描画でした。

flux1-dev-bnb-nf4-v2.safetensors による描画です。


「その他の宇宙画」(3)

このAI 描画ストーリー記事で使った不時着シーンの画です。

(((night)))+++, (((no human)))+++, (((Landing with balute)))+++, fire, cinematic trailer, imax, 8k, high resolution

(((夜)))+++, (((人間なし))))+++, (((バリュートによる着陸)))+++, 火, 映画予告編,, アイマックス, 8k画質, 高解像度

【バリュートの綴りを「valute」(価値)と間違ってたことが今になって
分かりました…(恥)】

SD1.5 による画です。

flux1-dev-bnb-nf4-v2.safetensors による描画です。

「no human」は効いてません。
「Landing with valute」も綴り間違いがあったので反映されていません。

SD1.5 ではネガティブ・プロンプトで「airplane」を明示していましたが
FLUX.1 にはネガティブ・プロンプトがないのでその余地がありません。
プロンプトでの「no airplane」などの否定形はあまり通らない気がして
います。(神様、仏様へのお願いも否定形にするとその避けたい肯定部分
が通ってしまう、という話を思い出しました。^^)

いまいちの印象です。まあ万能な CheckPoint ファイルというものは
ありません。ジャンルによっては得手不得手があると思います。
当方の綴り間違いもあったので、そちらの影響も否めません。


「その他の宇宙画」(4)

その後の不時着惑星での火山大爆発です。
登場人物の画はサイバー女子・男子隊員画と変わらないので、再描画は
またの機会とします。

(((no human)))+++, a volcano in an abandoned volcanic planet, Volcanic explosion Lava, cinematic trailer, imax, 8k, high resolution

(((人間なし)))+++, 放棄された火山惑星の火山, 火山爆発 溶岩, 映画予告編,
アイマックス, 8k, 高解像度

SD1.5 での描画です。

flux1-dev-bnb-nf4-v2.safetensors による描画です。

これは大迫力です。爆発だけでなく有毒ガスで不時着した隊員たち
が生き延びる余地なしの印象です。SD1.5 では食料の問題を除いて
どうにか逃げ延びる余地がある規模の爆発でした。


本シリーズ 2 記事での過去のプロンプトによる再描画ですが、やはり満足に
至るハードルはそれほど高くなかった(容易に満足に至った)です。
FLUX.1 の高い実力によって容易に満足に至るという意味も勿論ありますが、
これらの題材に関しては、多少の思惑や期待とのズレがあっても、画として
成立してしまうのでした。

人物画、特にサイバー女子隊員画というのは、そうは行かないのです。
個人的な思い入れ、とかではなく、例えば表情、目鼻や口の表現、頬の
筋肉の状態、手足の配置の自然感、周囲環境描画との調和、何ひとつが
崩れても画として締まらないものになってしまいます。
その意味では描画環境の熟成(新しい CheckPoint F1、LoRA F1 の導入
評価や設定チューニング)は特殊用途用でない限り、まずは人物画
(SF 設定画)で行って行きます。


ご覧いただきありがとうございます。



(2024/09/13 執筆)

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