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Cog Studio、Hailuo AI 、そして用途に間に合えば KlingAI の 3 者を適材適所で。そのための比較(2 / 完)。

この続きです。

現時点で Kling AI からの動画生成結果を得られたものは、本記事で
扱ったもので全終了です。それらを軸に 3 者比較をしました。
以降、無償利用の Kling AI にリクエストを投入していつそれが
エラーなく返って来るかも分かりません。
なので、3 者での比較はこれが最後になるかもしれません。


「かつて無いほどの驚異の光景」
(旧「The most amazing scene ever created な Fantasy art 」)

Cog Studio の動画です。
原画では遠景の惑星に見えたものが、どうもこの大地の上で回っている
(中央のアームで吊り下げられているようにも見える)感じでしょうか。
背景の星が消えたりして、原画の段階で補正が必要だったような仕上がり
になりました。

Hailuo AI の動画です。虫なのか飛行隊なのかが飛んでは消えます。
高速の羽ばたき感もあるオブジェクトなので「虫」感も否めません。
それらの動きも特攻玉砕(?)している感じでもなく、ただ消えて
しまい不思議な演出です。

Kling AI の動画です。
これぞ「地味ながら確実」の印象です。不自然さがありません。
元来、Cog Studio に期待していた仕上がりです。

Cog Studio の動画です。
「地味ながら確実」の印象です。

Hailuo AI の動画です。
ダイナミックな演出ですが、やや途中に形状の破綻があるようです。

Kling AI の動画です。
確実性と意外性の両立が好印象です。

Cog Studio の動画です。
パラメタをいろいろ変えても全く動かない動画が頻発しましたが、
何度かの動画生成でようやく動きが出ました。
ただ原画ではこの室内に至る 2 つの青い通路(入口)だったのが
やたらと光の動きがあります。この部屋が水中にあるかの印象です。

Hailuo AI の動画です。
原画の入り口部分は動きませんが、天井から大量の漏出が….。

Kling AI の動画です。
逆に底辺部からの噴出がありましたが、画の垂直方向と噴出の向きが
不一致な印象も否めません。
(遠近法上は本来、天井の円形の中心に向かうのが垂直上昇)

Cog Studio の動画です。
存外活発に動きが続きますが、最後に視野が崩れます。
眩暈の瞬間に似ています。

Hailuo AI の動画です。
何かがくすぶっています。悪くはないです。

Kling AI の動画です。
「地味ながら確実」の印象です。ただ進行につれて細部が甘くなって
いる感じもあります。


「異星開拓基地画」

Cog Studio の動画です。
「地味ながら確実」です。蒸気のような動きが廃墟では無い演出
でしょうか。

Hailuo AI の動画です。
同様の演出ながらカメラアングルの動きもあります。

Kling AI の動画です。
さらにカメラアングルの動きが大きいです。
ただ基地の窓部などに解像感の甘さが気になります。

Cog Studio の動画です。
これはしっかりとしたカメラアングルの動きがあります。

Hailuo AI の動画です。
何かが屋上で跳ねます。何でしょう。不可解 / 不要な演出です。

Kling AI の動画です。
順当なカメラアングルの動きです。

Cog Studio の動画です。
この原画には背景の大きな星にスリットのような奇妙な模様がある
のでしたが、それがここでは独立した飛行体のように扱われて
いるようです。時折、画の一部に細い縦線が入るのが不可解です。
前景がモコモコ動いています。

Hailuo AI の動画です。
やはり背景のスリットは飛行体になってます。
メインのオブジェクトは火事?飛行発進失敗?
前景では人が逃げ惑う感じでしょうか。

Kling AI の動画です。
ダイナミックな動きです。
スリットは飛行体というより、他との動きが異なり位置をほぼ変えない
ことから、データ欠陥のノイズのようにも見えます。

Cog Studio の動画です。
主に画面右側に地面からの蒸気噴出が「地味ながら確実」の印象です。

Hailuo AI の動画です。
さらにその演出がはっきりします。ズームアップも伴っています。

Kling AI の動画です。
斜面だからか沢山のオブジェクトが滑って行きますが、あまり期待
した演出ではないです。

Cog Studio の動画です。「地味ながら確実」の印象です。

Hailuo AI の動画です。
いろいろなものが動きます。ただ期待していない演出です。

Kling AI の動画です。
妥当な動きです。カメラワークもダイナミックです。


「異星開拓基地画」の描画に併せて緻密度を上げた「サイバー女子隊員画」

Cog Studio の動画です。「地味ながら確実」です。
ふらついた動画から公開直前にやり直しが間に合いました。
不自然なウインクは残りました。
(もしウインクだとしたら目線の方向と違っています。)

Hailuo AI の動画です。
遥か未来の異星開拓現場で、現在仕様の VR ゴーグルを使うとは思えない
ものの、形状は似ていて全く異なるデバイスかもしれません(^^;)。
ただ、それをかぶる瞬間の目や口の動きってまさにそんな感じで
実にリアルです。装着後に沈み込む動きで重量感も伝わります。

やり直しました。またしゃべってます。

Kling AI の動画です。
やや表情の細部がかすみます。他の例でも甘さが気になって来て居ます。
nano-suits の細部が違っているのは、IOPaint-LaMA による補正前の
原画をリクエスト投入した当方の手違いによるものです。

Cog Studio の動画です。
「地味ながら確実」ではあるものの、瞬きにやや不均質な引きつりが
無くもありません。

Hailuo AI の動画です。
背景の星が実は浮遊物体で、そこから隊員に何かキラーンとしたものを
授けます。隊員の表情は最も緻密ですが、その演出は要りません(^^;)。

Kling AI の動画です。
表情、カメラワークともにしっかりしています。

Cog Studio の動画です。
何かフラフラしていますが、繰り返して動画生成してもこれ以上の
成果が得られませんでした。

Hailuo AI の動画です。
逆に凄く生き生き動きます。何かの事態が左方に起こっていて、
「はーあんな事態、もうやってられんわっ!」って感情爆発の部下と
それをクールにいさめる上官(いさめられてない)。

Kling AI の動画です。
やはり左方に何かの事態があって、部下は正しく上官の指示を仰ぎます。
手持ちカメラ風の動きと背景の連動を含めて矛盾のない演出です。

Cog Studio の動画です。
「地味ながら確実」です。ここまで来るのに何度もやり直しが必要
でした。ふらつく動画が多かったです。例の C ドライブ枯渇での
動作不良の時期と重なります。

Hailuo AI の動画です。
描画に問題はありませんが、またやたらしゃべってます。

Kling AI の動画です。
やはり表情細部にかすみが出ます。うまく行く時との差が分かりませんが
繰り返しテスト出来ない(リターンがいつあるか不明)ので、致し方なし
での公開です。

Cog Studio の動画です。
遥か遠くを望む方向の風景としては少し異質感があります。
いわゆる「やらかし」発生かもしれませんが、この同じ状態が再発も
しました。

Hailuo AI の動画です。またよくしゃべってます。
中国語っぽい口の動きが品を感じません。

Kling AI の動画です。
原画の表情からは変質がありますが、これはこれで満足の仕上がりです。

Cog Studio の動画です。
原画の美人度も損なわず「地味ながら確実」です。

Hailuo AI の動画です。
またしゃべってます。品もないです。

Kling AI の動画です。
Cog Studio と同様、原画の美人度も損なわず「地味ながら確実」です。
やや茫然自失感はありますか….。

Cog Studio の動画です。
前回の 3 者比較でも話題にしましたパーソナルスペースの大小ですが、
心を開いた相手には女性のそれはやはり同性どうしと同様に狭いです。
ただ男性はパーソナルスペースがそこまで小さくないので、このような
シチュエーションでは目線を外すことが多いです。

女性隊員からの追求が厳しいのか、やや男性隊員に苛立ちというか
ぶっきらぼうな印象があります。
あと男性隊員がハト胸過ぎます(^^)。
いずれも原画段階でのアラではありますが。
そんな原画のシチュエーションを破綻なく動画化出来ています。

Hailuo AI の動画です。
同様の仕上がりですが男性隊員が瞬きをしながら相手に視線を戻します。
女性隊員の主張を受け入れる表情に見えます。視線を合わせると同時に
僅かに距離もとります。視野に大きく女性隊員の顔があったからでしょう。このあたりの心理描写は実にリアルです。唯一背景の雲が流れています。

Kling AI の動画です。
男性隊員の影が鼻の頭に映えるほど女性隊員は接近しての囁きですが
男性隊員の目線はややそらしたままのようで、それぞれの感情の
温度差を感じられる仕上がりです。
彼からの行動を待つ彼女と、その気にはいまいち至らない彼…。
それらとの矛盾なく、両者を回り込むカメラワークも実に良いです。

驚きの世界です。遥か未来に存在するかの仮想のそれぞれの存在
なのに、その心理状態まで推察出来る水準の原画と動画….。
CivitAI をはじめネット上でここまでの心理描画の水準を表現して
いる例を正直のところ、当方は見ません。
(いつも言及する通り、それは当方が成し得た水準ではなく、
FLUX.1 と動画化ツールが到達した境地です。)
少年時代に SF 小説の挿画を通して想像力の羽根を広げた、
その世界の延長が今まさにここにある….。


比較して総括として感じることは、
人物画には Hailuo AI はあまり向かないという印象です。
それ以外の題材には動きを大きく与えられる魅力はあります。

安定した結果を得られるところまでやや至らないものの、
Cog Studio は人物画には健闘しており、それ以外の題材での
物足りなさは Kling AI で補える感じです。
ただ無償で使う範囲では、Kling AI のリターンがいつになるか
分からないという意味で、充分補えるとは言い切れません。

Hailuo AI と Kling AI の両方を有償契約するゆとりはありません。

….と、ここに来て事情が急変するかもしれません。

時々ネット記事で Runway Gen-3 が実写並みに凄いという記事を
見かけますが、「もう Hailuo AI と有償契約したから目の毒」とか
思って流していました。記事中の画像を見てもキャラクタの好みに
過ぎないのかもしれませんが、それほどの魅力は正直感じません
でしたし。(当方がこだわるサイバー女子隊員の質感からはかなり
遠いものがあると感じます。)

しかし、CivitAI での当方アカウントに丁度 100 人め(祝)のフォロワさん
GRM80 氏が登場され、そちらを拝見(NSFW 度に関係なく自身が現時点で
表現や技術で追い付けていないと感じた相手とは相互フォローする方針
ですので)に行きますと、まさに実写なのかという生き生きとした動画が
満載で驚きました。

NSFW 系の静止画、動画、描画モデルが大半なので紹介は躊躇しましたが
その動画の鮮度を見るにつけ、やはりここで触れない訳にはいきません。
画像として貼らず、リンクを置いておきます。ご評価はお任せします。

その動画をいろいろ拝見すると右下に「Runway」のロゴが残っている
ものを見つけました。他の動画と鮮度は同じでした。
GRM80 氏は Runway で動画生成をしているということでしょう。
その動画とアカウント全体に Tips を送りフォロー返しをしました。

そもそも当方が Runway を選択肢から早々に外したのは、無償利用の
クレジットが無くなったら日ごとや月ごとの補填はなく、あとは有償
利用しかないという仕様だったからでした。
それまでは自作曲の動画などに当時は Runway でしか出来なかった
「オブジェクトを意図の方向に動かす」機能を使ったりしていた
ものでした。

Hailuo AI に対して有償契約の重い腰を上げられたのだから、
Kling AI と同様に、Runway も契約価値を見直せるのではないか
と思い当たったのでした。
その場合はHailuo AI の有償契約を 1 か月で終わらせる前提で。
(2024/11/12 にサブスク契約更新日が来ます。それまでの判断
です。ちなみにこれを執筆しているのは、2024/10/30 です。)

久々に Runway にアクセスすると、Google ID 連携ログインで以前とは
違った Google アドレスが候補に出て来たので、そちらで新たなエントリ
を作れました。125 クレジットを一度だけ貰える左端の「Basic」で
試し直しは出来そうだとこの時点では期待しました。

ロゴが消える有償契約は月 15 ドル、Hailuo AI の 1.5 倍(約2300円)か…。
年間契約だと少しは安くはなりますが、今の Hailuo AI と同じく事態は
どう変わって行くか分かりません。負担増額は 800 円 / 月ほどです。

ここは落ち着いて、2024/11/12 までに Runway の 125 クレジットで
今回の題材で動画生成比較をしておき、2024/11/11に Hailuo AI を
無償契約に戻し(早くに契約解消するとその時点で有償利用の権利が
消える気がします)、125 クレジットが終わったら補填はないので、
Runway と有償契約しますか….。

それで早速、次の記事で今回の原画を使っての Runway の再評価する
ための無償試用に進もうとしました。しかし….。

「需要が多く一時的にFree plan での動画生成は不可としています。
有償プランでは問題ありません。」とのこと。
Leonardo.Ai と同じですか….。

これでは Hailuo AI を蹴って Runway で契約すべきかの判断材料を
独自には得られなくなりました。GRM80 氏はロゴ付きの動画を
出しておられるので、その当時は無償で生成が出来たのでしょう。
当面その動画を拝見させて頂くことしか判断材料はありません。

西洋人の振る舞いの動画化での印象が当方の表現と合致するか
どうかは全く分かりません。当方が描かせている人物画がディズニー
キャラみたいな動きをする破綻を想像してみてください。

では方針修正です。2024/11/11 に Hailuo AI の有償契約を解約して、
その後で(カード支払い月が変わる 2024/11/01 以降随時で可)
まず 1 か月、Runway を有償契約して今回の原画を使って再評価
することにします。なので再評価記事は少し後になります。

KlingAI にしてみれば、上掲の比較から「なんでウチじゃあかんの?」
となりそうですが、Runway でのまず 1 か月の有償契約での再評価は
Hailuo AI に留まらず、KlingAI との表現比較も含まれます。

一応、現時点での KlingAI の有償プランも見ておきますと…。

えっ?

ロゴが消えて 660 クレジット / 月付与の Standard プランが単月契約
なら $10 のところ、「Monthly Saver」(恐らくサブスク自動更新の
ことでしょう)なら初回月は $3.88 で、以降月は $8.8 と書いてある?
(以降月は $8.8 なら「60% 以上オフ」は言い過ぎだろう….。)
「解約はいつでも出来る」ともあります。

動画生成しても人物の表情に「もう一度生成させるかな」と思わせる
結果もある KlingAI ですが、ちょっとこれも捨てられません。
この割引が Runway 再評価の 1 か月間の後まで当面続くことを願う
しかありません。(というか、既に Runway 再評価より KlingAI に
再び引力を強く感じてしまっています。)

焦らず、少なくともカード引き落としの月が変わる 2024/11/01 までは
軽率に動かないよう留意します。それを超えればいつ契約を鞍替え
しようが支払い上は変わりはないのでした。

この記事を公開した時点には、この件は既に過去に落着して結論が
出ている筈です。(なんだこのミニ「タイムカプセル」感…。^^)


ご覧いただきありがとうございます。



(2024/10/30 執筆)


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