『サードドア』はすごく謙遜した自伝だった
おはこんばんにちは!いなです。
読みましたよ。サードドア。
きっかけの記事 ↓
「エモいってなんだっけな~!!?」
記事のタイトルに引っかかった。私のRSSでは東洋経済やプレジデントなどの30代以上のおじさんが読むだろうビジネス誌の記事がずらっと並んでいる。
新型コロナウィルスの話やそれに付随した経済の話など。話題のニュースに関する記事がたくさん並んでいる。そんな中で「エモい」に惹き付けられた。
「エモいオヤジが若者にモテる!?」エモいすらわからない私は開かずにはいられなくなった。
ここで、こう想像した人もいるのではないだろうか。
中年のおっさんが10~20代女性に好かれるための会話テクニックが書かれていると。
残念ながらこの記事には女性から好意を持たれるための方法などは一切触れられていない。読んでいただくとわかる。
このような、読者に想像を膨らまさせるタイトルの付け方もエモーショナルライティングの1つ技術だ。見習いたい。(この技術の専門用語をご存知の方はコメントで教えて欲しい)
余談、失礼しました。
最初に本と作者の素晴らしい経歴を記す。
「サードドア」はフォーブス誌で、「2018年に読むべきキャリア本トップ5」として紹介された本だ。
著者のアレックス・バナヤン(Alex Banayan)は、
フォーブス誌「30歳未満の最も優れた30人」、ビジネス・インサイダー誌「30歳未満の最もパワフルな人物」として選出された。アップル、グーグル、ナイキ、IBM、ディズニーなどの著名企業で講演を行た経験を持つ。
読み終えたら不思議な感覚になる本だった。シンプルに言うと面白かった。とくに半分過ぎたあたりから惹き込まれた。
この本は自己啓発本として手に取る人が多いと思う。実際そんな風に思わせるタイトルだし、そんな紹介がされている。しかしこの本は自己啓発本のように学べることも多く含まれつつ、アレックスの独特で魅力的な自伝でもある。
面白かった。かつてないスピードで読み進めた。私が2019年に最も影響を受けた著書『FACTFULNESS』を越えた本にもう出会ってしまったと言える本だった。まだ今年は数冊しか読んでいないのに。
私の感想を記していきます。
すごく謙遜した自伝だ
本書はノンフィクションの物語に近い。ビジネス書というよりも自伝だ。
ある日、大学生であるアレックスは試験勉強のため図書館へと向かう。しかし勉強へのモチベーションが上がらず自伝の棚を眺めながらふと考えた「ビル・ゲイツやレディーガガはどうやって今の地位までたどり着いたのか?自分と同じ19歳のころどんなことを経験していたのか?」その答えが書かれている本は見つからなかった。
自分で書けばいいんだ!
そう決心したアレックスは「ビルゲイツにインタビューする」というミッションを掲げる。そこから始まるアレックスの紆余曲折が赤裸々に書かれている。この本の魅力の1つでもあると私は思うのですが、「俺すごいだろ!」ってことが一切書かれていない。挑戦と挫折を繰り返して心折れそうになりながら進んでいくのでとても共感しやすい。
そんな苦悩の中でアレックスは「サード・ドア」という概念を見つける。サードドアについても、明確な説明はなくて本人と友人との会話で説明がなされている。大事な部分が鍵かっこで書かれてるって新しすぎると思う。
私がサードドアを開けた経験
本書には本当にとても感銘を受けた。アレックスの功績は、ぼんやりと成功者が知っていることを「サードドア」として言語化し、誰にでも伝わるように概念化したことである。
SNSがある現代はサードドアを開けるチャンスは今この瞬間にも転がっている。自分に何か使命と思えるようなモノがあるならば、本書を読んで行動すれば成功できる可能性は高い。アレックスのように苦悩と挫折に耐えられたのならばだが…。
サードドアが何なのか知りたくなったでしょうか?こちらをどうぞ↓
私がサードドアに近い扉を開いた経験が1つあります。それはある学術学会の運営委員に就任した話です。
私はある学術学会の講演大会の懇親会に参加していました。そしてあるミッションを遂行していました。それは次回大会の運営側に参加すること。
次回大会は私の職場の近く(埼玉県内大学)で行われることが決まっていました。これまでの傾向から近隣の所属の人が運営に入る可能性が高いことを調査済み。私は自分のポジションを確立するべく、この大会の運営に入り込むと決めていました。
懇親会の半ばで次回大会の実行委員長の挨拶があることもこれまでに何度も参加した経験から知っていました。そして実行委員長の挨拶が終わった後、自然な感じでその先生に近づき、名刺交換をさせて頂きました。
先生はとても気さくな方で話しやすく埼玉県繋がりで盛り上がりました。終わり際にしれっと、「職場も近いので次回大会で何かお手伝いできることがありましたら、なんでも言ってください。」と言い残しました。
これで済めば簡単なことなのですが1つ問題があって、実行委員の選任が実行委員長にあるのかわからない。念のため、学会理事長にもご挨拶をしました。実は以前、大学院の恩師に理事長を紹介してもらっていました。
「○○先生のところで学位を取った稲本といいます。」と、自己紹介をすると「おー。今日はまだ○○先生と会っていないな。元気にしてる?」と良い感じで会話が進みました。
たくさん雑談をしていると他の参加者が入り込んでくるかもしれないので、率直に実行委員としてお手伝いさせてくださいと伝えました。理事長は「いいね~。人を探すのも大変なんだよね~。よろしく頼むよ!」とお世辞なのかわかりませんが良い回答を貰えました。
講演大会は年2回です。大会が近づいてきて、そろそろ実行委員の連絡が来てもいい頃だと思うのにな~と思っていたところ、学会事務局から1通のメールが来ました。
件名:実行委員の委嘱のお願い
来たー!!
実行委員の役職を獲得したのでした。懇親会での活動がどれほど効力があったのかはわからないままですが、私は自分で掴みとった役職だと思っています。私のサードドアを開けた経験でした。
なんとなくサードドアがどのようなものか伝わったでしょうか?よくわからん!という方はやはり本を買って頂くのが良いかと。
最後までお読みいただきありがとうございました。