大学院へ行くメリット(学生再体験編)
こんにちは、公立高校で英語教員をしているHIPPOです。
私は現在、長期派遣研修ということで、大学院の修士課程1年に在籍しています。
今回は現役の教員が、大学院で学ぶメリットを書いていこうと思います。
この1年間の大学院生生活を通して感じたメリットは、ずばり
「教えられる側を再体験できる」
ことだと思いました。
さらに細かく考えると、以下の2点に分けられます。
どんな指導を受けると、どんな気持ちになるかがわかる
これが私にとっては一番重要な点でした。
大学の教授も指導スタイルは人それぞれです。主に次の2つに分かれると思いました。
①ステップバイステップで丁寧に指導する
②もう大学院生なんだから自分でやりなさいと学生に任せる
私自身の高校教員としてのスタイルは「もう高校生なんだから、教員の指導は必要最低限であるべき」という感じでしたので、②のスタイルに近かったと思います。
私の場合、研究に関してはド素人の状態で大学院に入学したため、「自分の興味のあることを見つけて論文を書く」のような課題がでると途方にくれていました。さらにその授業が②のようなスタイルの教授だと、もう何をやったらいいのかわからず、不安で仕方ありませんでした。
反対に、①のスタイルの教授のもとでは非常に安心して授業を受けたり、課題に取り組むことができました。困った時に相談もしやすかったです。
つまり、自分のスタイル(②)の指導で本当に良いのか、と考えるきっかけになったわけです。今の所、指導のスタイルは生徒が取り組んでいる学習内容によって変えるべきなのかなと思っています。生徒が自信を持って取り組めるものなら任せ、不安を抱えているようならサポートしながら並走する、ということです。学生がどんな教員に熱意を感じるかがわかった
学生として授業を受けていると、「この先生はやる気があるなあ!」とか「この先生はやる気あるのかなあ」と無意識に感じていました。私は、やる気や熱意を感じた教授の授業には、こちらも一生懸命になって取り組むことができました。学生が教員の熱意ややる気を感じるポイントは以下の3点だったと思います。
①学習内容について教員も予習をしてある
②課題が計画的に考えてある
③自身も学会で発表したり、論文を執筆している
①:大学院のテキストだと教授でも理解が難しい部分があります。授業中に質問をした時に、しどろもどろになり誤魔化しているところを見ると、「ああ、あんまり授業の準備をしていないのかな」と思ってしまいました。
②: 熱意があるなと感じた教授は、学生が頑張ればなんとかクリアできるレベルに課題の量も内容も絶妙に調整されていました。さらに、学生が興味を持って取り組める内容を選んでくれていたと思います。
③: バリバリに研究している教授は、学生が感じるエネルギーも大きかったと思います。高校の教員の置き換えるなら、教員自身も専門教科をガツガツ勉強し続けている、という感じでしょうか。
改めてこうして言語化をしていくと、当たり前のことばかりのように見えますが、私にとってはとても大切なことに気づく経験ができたと思っています。大学院へ行くことで、新たな理論を学んだりすることは大きなメリットだと思います。しかし、それ以外にも現役教員がもう一度、「学ぶ側」を経験することにはとても大きな意味があると思っています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が、少しでも他の先生方のお役に立てたら嬉しいです。