なぜ小学校の体育の指導は難しいのか_のコピー

体育は最強のコミュニケーションツールになる。

スポーツには体力の向上・健康増進だけではない、様々な価値があります。

その1つが「コミュニケーションツール」としてのスポーツの価値です。

■日々感じるスポーツの力。

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子どもたちだけでなく、大人になっても、普段自分が所属するコミュニティ以外の人々と仲良くなることは簡単ではありません。しかしながら、スポーツというツールがあることで、コミュニケーションが活性化します。

先日行われたラグビーW杯でも、日本人と海外のファンが交流する姿が多く見られましたが、これも「ラグビー」が共通の言語になったからこそ、実現したことだと思います。

私自身、時々知り合いに誘われてフットサルに参加し、年齢も職業も全く違う初対面の人と一緒にプレーすることも多いですが、「フットサル」というツールがあることで自然に会話が生まれ、すぐに仲良くなることが出来ます。

■スポーツは言語の壁を超え、障害の垣根も取り払う。

また、こんな事例もあります。

数年前にJリーグのFC東京が行った下記のイベントでは、タイのろう学校から23名、日本のろう学校から24名、FC東京サッカースクールの小学校3年生~6年生の子供30名が参加し、一緒にサッカーをした後、バーベキューをするなど、サッカーを通した国際交流を行われました。

スポーツを通じて子どもたちが交流し、言語の壁を超え、障害の垣根も取り払う、非常に素晴らしい取り組みだと感じました。

■体育は「クラスづくり」に影響を与える。

学校でのスポーツ=「体育」も、コミュニケーションツールとして、大きな影響を与えます。

以前に千葉県の先生を対象に実施したアンケートでは、「体育はクラスづくりに影響を与えると思いますか?」という質問をしてみました。

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9割以上の先生が、「とてもそう思う」と回答されました。
「どういう面で影響を与えると思いますか?」という点に対しては

・お互いにアドバイスをし合う、見合うところ。認め合いなど。
・クラスのおける良い人間関係づくり。
・楽しさや成就感がまとまりを生む。
・ルール・思いやりなど、体育を通して学級づくりに大きな影響を与えます。また集団スポーツなど、協力すること、考えること、沢山あります。

などの回答がありました。

もちろんポジティブな影響ばかりではなく、やり方を間違えると特定の誰かが権力を持ったり、スクールカーストを形成する要因となったり、ネガティブな影響も与えかねません。

しかしながら、「体育の授業で、今まであまり話した事が無かったクラスメートと仲良くなれた」「体育で生まれた一体感により、他の教科の授業もやりやすくなった」など、ポジティブな影響を与える可能性があることは間違いありません。

近年家庭環境も多様化していたり、外国籍の子どもも増えるなか、お互いを理解しあうコミュニケーションツールとして「体育を使う」という視点もあるのではないでしょうか。

(文:ENGINE本部事務局・櫻井)

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