【発語編】活舌を鍛える実践ワーク①
こんにちは。長野市でシステムエンジニアをしつつ、演劇活動をしています。演劇企画ユニット「TeaArrow」の金田です。
この発信は、同じようにコミュニケーションに悩む誰かの役に立てたらという願いと私の今までやってきたことの整理の場として記載していっています。
トーク術とは何か?
トーク術にはもちろん、面白い話題を日々ストックしていて、上手く構成して話せるスキルなどもあると思います。
ただ、面白い話題をもっていたとしても、つっかえてしまったら、何を言っているか伝わりにくかったら魅力が上手く伝わらないこともあります。場合によっては誤解されて伝わることもあるかもしれません。
日常が変わったことで気付いたこと
私自身もコロナ禍で一時、人と話す機会が著しく少なくなることがありました。すると、いざ人と話そうとすると思ったように口が回らず少しどもってしまったり、言葉が上手く出てこないということがありました。
主観的なイメージとしては、脳の言葉を出そうとする機能と口回りの筋肉の連携が悪くなっている感覚です。
年齢を重ねていくと、言葉につっかえたりすることよりも話す熱量を落とさないことの方に意識がいって、言葉につっかえたりすることで落ち込んだりすることは減りました。
けれど、緊張しているときほど余分な力が入って、かんでしまったりするので、スラスラと自分の頭の中の言葉を話せるようになりたいという方にぜひこれから記載する実践方法を試していただけたらと思います。
私が試した活舌のトレーニング【外郎売】
私が試した活舌トレーニングは、プロのアナウンサーの方や、役者の方、声優の方などがよく活舌の訓練のためにおこなっている「外郎売(ういろううり)」です。
外郎売(ういろううり)とは
歌舞伎演目のひとつ。声優の専門学校で「外郎売」というと、劇中に出てくる外郎売が「透頂香」という薬を宣伝するための述べる口上を指すことが多い。次々と薬の効能や特徴を述べる口上には役者に必要な発声・滑舌を鍛えるための要素が満載のため、昔から教材としてよく利用されている。1,800字程度の台詞だが、すべて暗記しているというプロの役者も多い。
【参考】学校法人イーエスピー学園 専門学校ESPエンタテインメント東京 業界用語集 外郎売 https://www.esp.ac.jp/epv/glossary/01_14.html
試したステップ
①外郎売のテキストを印刷し、文字を見ながら、ゆっくり一文字ずつ母音(ぼいん)・子音(しいん)を確認しながら読む
【テキスト】
ルビがふられており1枚の紙におさまっているので、お勧めのテキストです。※参照するサイトによってルビが多少異なります。
http://www.saikoenren.com/index.php?action=multidatabase_action_main_filedownload&download_flag=1&upload_id=43&metadata_id=9
母音とは
日本語で言うと「あ・い・う・え・お」が母音です。
子音とは
口の中の「特定の箇所」を舌などで遮断することで作り出された「音」が子音です。
【参考】英語の子音| 英語びより
②動画に合わせて暗記する
最初は動画のスピードをゆっくりにするなどして、スピードよりもはっきり言葉を発することを優先します。
※慣れてきたらだんだんと動画のスピードをアップします。
【参考:動画】梶裕貴 youtubeチャンネル
・一部記述、イントネーション等は、引用元により異なる場合があります。あくまで例のひとつとして、参考程度にお考えください。
https://www.youtube.com/watch?v=B0k3MiU8kak
③動画なしで言えるようにする
①~②を1ヶ月ほど週4以上繰り返していると、言えるようになってきます。慣れてくると口が自然と回るようになってくるので、そこまで長い道のりに感じるかと思いますが試してみてください。ここまで来るとしゃべることが楽しくなってきます。
音や文字だけでは覚えることが難しいという方へ
音や文字で覚えるのでは入りにくいという方は文章の意味を調べていただくと覚えやすいかもしれません。
【参考】 外郎売 (ういろううり) |みんなの知識 ちょっと便利帳
https://www.benricho.org/kotoba_lesson/Uirouri/gendaigoiyaku.html
④動画なしで5分以内で言えるようになる
暗記して言えるようになってきたら、5分以内に言えるようにします。ここまでくると、料理など作業をしながら言えるようになってきます。
ら行重点的に
個人的には「ら行」が苦手で「ら行」を重点的に鍛えたかったので、知り合いの方に教えてもらった「ら行」を鍛える早口言葉もプラスしてやっています。
「らだ・りでぃ・るどぅ・れで・ろど」これを10回
「だら・でぃり・どぅる・でれ・どろ」これを10回
※あくまで個人的な練習法です。
⑤緩急をつけて人に伝えるように言う
活舌トレーニングというと早く言えることを目標としがちですが、日常生活で5分以上話す機会は、大事なプレゼンなどとても緊張するシーンだったりします。そして、そういうシーンは突然来ます。
外郎売を普段から練習しておくメリットは、早口言葉になれるだけでなく、5分以上の長いセリフを最後まで言い切る力を鍛える意味合いもあると考えています。
紹介しました「外郎売」は歌舞伎の演目であり、上記にも記載したように薬を宣伝するため述べる口上、つまりセールストークです。
言えることがゴールではなくぜひ、聞いている人が楽しめるようにどこをアピールしたいか、かっこよく言いたいかなど考えながら練習いただけるとより一層効果があると思います。
地道なステップが自信につながる
①のゆっくり覚えている過程が一番じれったいです。
早く言ってしまいたいと思うのですが、そこはグッと我慢してゆっくり口を大きく動かしてやってみてください。
大きく動かすことで舌だけでなく表情筋も柔らかくなります。
今までの活舌トレーニングを実践することで、言葉を発しやすくするだけでなく、継続している習慣があると自信にもつながります。活舌の練習で大切なのは、習慣化することです。1ヶ月間まずは試してみてください。
さいごに
コミュニケーションにおいて、活舌がすべてではありません。この活舌トレーニングは、あくまで活舌をどうにかしたいと悩んでいる方に届いたらと思います。
興味をもってくださった方はぜひ、こんなことを知りたい!というご要望いただけたら嬉しいです。また、試してみたけどこんな所でひっかかったなどフィードバックください。さらに実践的に即したノウハウを見つけられたらと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
演劇企画ユニット「TeaArrow」金田 より。
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