劇団佐賀さわげ第6.7回公演「夢ちゅう」観てきました。(幕間含め75分)
本日7月11日は生憎の天気の中ではありましたが3月ぶりに佐賀へ観劇ということでお出かけして参りました。
今回観た「劇団佐賀さわげ」さんですが、2014年に佐賀の若手劇団として活動を開始し、佐賀県内を拠点に活動をされているのだが、今年の4月に新たに「劇団佐賀さわげ」として再出発、YouTubeや生の舞台を通じて佐賀から多くの人が楽しめるエンターテインメントを届けることを目標とされている団体である。(公演パンフレットより抜粋)
さて、そんな「劇団佐賀さわげ」の第6.7回公演「夢ちゅう」を観劇しての感想です。
上演は、シリアス系会話劇「Because.あなたのSay」(40分)とコメディー系「その女の子は」(15分)の短編2作品のオムニバス形式で幕間が10分あった。
まずは、シリアス系会話劇「Because.あなたのSay」であるが、これはタイトルから面白さがしっかり伝わってくる。開演前のパンフレット読み込んで話のあらすじを擦り合わせる際に観る側もドキドキさせるような物語であった。花屋のサラリーマンを名乗る男と元服屋でニートを名乗る女による1+1で2になれなかった物語。
劇中、何度か「距離感」という単語が出てくるのだがおそらくこの作品のテーマ性としてあるのではないかと観ながら考えていました。
また、花屋のサラリーマンが服屋のニートの女性に恋をしているように見えたり、いちゃついたり、下品な言動に走ったりしていてなかなか現実味のある恋愛模様を描いていて面白かったです。
お互いに殺しあったりしていて、実はサイコパスなのではとか思って終始ドキドキハラハラしながら観ていたという印象です。
小道具であるお菓子が本物だったり、クラッカーが拳銃のようなイメージで感じられたり、お酒を本当に飲んでいるかと思わせられるくらいお二人のお芝居が素晴らしかったです。
続いて、二作品目のコメディー調の短編劇「その女の子は」を観て、ホントに15分という短い時間の中で高校の同じクラスの女の子たちとミーくんによる関係性がしっかり伝わってきてこれもまたよくできた作品だなって思いました。
「Because…」も印象的な場面はかなりあったのですが、「その女の子は」も僕の中で感銘を受けるシーンが数多くあり、思わず鳥肌が立ちました。
登場人物の主人公のような存在の鷹巣さん演じるミーくんの役どころが特に物語にいい味を出してて美味しく感じました。
鷹巣さんのリアクションといいアクションといい、表情の変化、声の強弱のつけ方に勢いがあって面白かったです。
特に、劇冒頭の黒板消しのシーンで図らずも印象に残っています。ミー君は優しい、思いやりのある男子高校生なのにどうしてモテモテじゃないんだろうと観ながら妄想しながら考えていました。
15分という短い時間で男女の恋愛模様が色濃く描かれていたり、ミー君の心境がBGMの「タッチ」だったり、I Will Always love you だったりでオリジナルの振り付けで表現されていたり選曲に演出のセンスを感じながら面白いなぁって思いました。
「その女の子は」というワードを劇中で禁句みたいなニュアンスで演じられてて凄く好きでした。
さらに、役者のお芝居に加えて照明効果がとにかくいい味を出してて凄くよかった。
兎角、今日観劇した2作品は自分の中でも感銘を受けるほど心に残りました。お粗末ながらここに感想として残しておきます。
劇団佐賀さわげさんの次回公演は今年の9月に佐賀市にある「高木宿文化館」にて行われますので詳しくは公式Twitterをご覧いただくとともに劇団佐賀さわげさんの今後のご活躍をお祈り申し上げます。