見出し画像

ENECHANGEを知る「EV充電事業」

ENECHANGE(エネチェンジ)は、「エネルギーの未来をつくる」をMissionに掲げ、脱炭素社会をデジタル技術で推進するエネルギーテック企業です。より良い世界の創出を目指し取り組んでいる各事業について、新卒採用担当の平久井さんとともに深堀りしていきます。今回はEV充電事業の紹介です。

2030年 EV充電器は信号機よりも数が多い、日常的に欠かせないインフラに⁉


――電気自動車の普及に対して、日本政府は明確な数字目標を掲げているんですよね?

平久井:そうですね。政府は「2035年までに乗用車の新車販売における電動車比率を100%にする」という目標を掲げていて、その実現のために、EV充電器の整備方針を打ち出しています。それが、「2030年までに日本国内に30万口のEV充電器を設置する」という目標です。ENECHANGEでは、日本のEV普及を推進するため、2021年からEV充電事業に取り組んでいます。

――「30万口の充電器」と聞いても、多いのか少ないのか…どのくらいの規模感なのでしょうか?

平久井:確かに「30万口」と聞いても、イメージはつきにくいかもしれません。例えば、交差点に設置されている信号機の数は約20万基、郵便ポストの数は17万5,000本と言われています。今、国内のEV充電器の数は3万8,000口程度ですから、2030年までの6年間で、信号機や郵便ポストの数以上に設置をしていくような規模感です。

――なるほど、それはかなり大きな目標ですね。ENECHANGEとしては、日本の目標達成に向け、どのように貢献していますか?

平久井:当然ですが、EV充電器の設置にはコストがかかります。そのため、政府は、補助金を交付して支援をしています。ENECHANGEは、その補助金も活用しながら、2027年までに3万口のEV充電器の設置を目標にしています。
また、補助金の仕組みを考える「経済産業省・充電インフラ整備促進に関する検討会」のメンバーとして、EVユーザーの声や海外事例などをもとに、日本のEV充電インフラのあるべき姿について提言しています。自社の利益追求に偏らずリーディングカンパニーとして「交通の電化」の未来に貢献しています。


EV充電事業のビジネスモデルを公開


――ENECHANGEのEV充電事業は、具体的にどんなことをしているのでしょうか?

平久井:6kWの普通充電器「EV充電エネチェンジ」の設置を全国で進めています。ホテルや商業施設などに「目的地充電」、マンションやオフィスなどに「基礎充電」として充電器を設置することで、EVユーザーは駐車場に停めている時間を使って、低出力でゆっくり充電をすることができるようになります。また、設置した充電器を使ってもらうために、充電器を検索したり、充電料金を決済したりできるアプリも提供しています。

――ビジネスモデルを教えてください。

平久井:ENECHANGEがEV充電器の設置から管理・運営までを一環して行います。充電器を設置した施設は、充電サービスのソフトウェアの使用料をENECHANGEに支払います。EVユーザーからの充電料金はENECHANGEに支払われるので、継続的な収益(ストック型収益)になります。

――EV充電器を設置する施設にとってのメリットはなんですか?

平久井:施設にとっての大きなメリットは集客と滞在時間の増加です。EV充電器が設置されていることで、EVユーザーはその施設を選びやすくなったり、充電のために滞在時間が長くなったりします。施設にとっては顧客に対するサービス向上や環境配慮の姿勢もアピールすることもできます。


「EV充電エネチェンジ」の強みはユーザビリティの高さ


――EV充電事業は、充電器の設置数や利用時間が増えればストック型収益が増える、ということですね。EV充電サービス「EV充電エネチェンジ」がEVユーザーに多く利用してもらえるための工夫を教えてください。

平久井:e-Mobility Powerと提携することで、ENECHANGEの充電器では、自動車会社が発行するEV充電用の決済カードを使えるようになっています。このカードは交通系のICカードのように、充電器にカードをタッチするだけで充電ができて、その場での決済はいりません。アプリや充電器本体の操作が必要な充電サービスもありますが、タッチだけでいいというのは、とっても便利ですよね。

――つい、短時間でたくさん充電できるハイパワーな急速充電器を求める人もいると思いますが、「EV充電エネチェンジ」が6kWの普通充電器を展開している理由を教えてください。

平久井:日本中に6kWの普通充電がたくさんあれば、生活に困らないからです。例えば日産リーフの60kWhバッテリーを積んでいる車であれば、「EV充電エネチェンジ」で2時間充電すれば12kWh充電ができます。距離にすると84km※走れるようになります。買い物とか、ちょっとしたお出かけぐらいであれば、1~2時間充電できれば実は十分なんです。一方で、長距離移動をするときには急速充電器は必要なので、サービスエリアには急速充電で、それ以外の場所には普通充電を増やしましょうという考え方です。

※リーフに6kWのEV充電エネチェンジで2時間充電した場合、電力量は6kW × 2時間 = 12kWh
走行できる距離は、7km/kWh × 12kWh = 84km(リーフの電費を7km/kWhとする)


新サブスクプランは電力の有効活用にも貢献できる


――2024年5月に発表した料金プラン「エネチェンジパスポート」は世界初の日中のDR(デマンドレスポンス※)型EV充電サブスクプランとして注目を集めましたね。

平久井:「エネチェンジパスポート」は、7時から16時の間、どれだけ充電しても、ひと月定額2,980円(2024年10月時点)というサービスなんです。どうして時間に縛りがあるのかと言うと、この時間は太陽光発電によって日中の電力が一番余りやすい時間帯なんです。電力の効率的な活用を促す仕組みによって、脱炭素社会の実現に向けたアクションに繋がっています。

※DRデマンドレスポンスとは、消費者が自らの電力利用パターンを変化させることにより、電力需給の安定化を支援する仕組み。

――EV充電事業に携わることにはどんな魅力がありますか?

平久井:市場がどんどん変わっていくので、その変化を最前線で感じながら、事業の成長を実感することができます。スピード感についていくのは確かに大変なことではありますが、「世の中の当たり前」を作り出す面白さがあります。また、日本のEV充電インフラを整備することで、脱炭素社会の実現に貢献しているという誇りを持ちながら取り組めるのも大きな魅力です。



2035年乗用車の電動化100%を目指して、EV充電エネチェンジの6kW普通充電器が日本各地で導入されています。全国での設置工事を支える施工管理チームの業務の秘密については、こちらの記事をご覧ください。

ENECHANGEでは「エネルギーの未来をつくる」のMissionを胸に、各事業部で多くの仲間が活躍しています。
興味をお持ちいただけた方は、ぜひ採用情報をご覧ください。