【金額が分からず困る】 寺院へのお布施について
近年の葬儀事情において、葬儀費用とともに分からないとお話を頂くのが「寺院へのお布施」についてです。
大前提として、寺院へのお布施は「お気持ちで包むもの」と言われ、定価などが存在しません。
このお布施の「金額があいまい」であることが、ご家族を悩ませる理由の一つです。
寺院との交流の変化
一昔前までは、定期的に寺院と家族との繋がりがあり、月参りや法事などの際に交流がありました。
自宅に寺院にお越し頂いたり、寺院へ家族が参り、読経・供養の御礼としてお布施を包んでおりました。
しかし、都市部を中心に現代では定期的な寺院との繋がりが薄まり、交流が減っている現状があります。
交流が減り、特に寺院との付き合いが無くなってくると、檀家を離れる「離檀」が起こるようになります。
これがいわゆるお寺離れと言われる現状を呼んでいます。
葬儀の時だけ寺院にお願いすると「お布施が高くなる?」
菩提寺が有り、定期的に月参りなどで寺院に御礼(お布施)を渡しているご家族は「葬儀の際のお布施が低くなる」傾向があります。
これは普段より、お寺に貢献してくれているという寺院の考えより、一般的には葬儀などの「有事の際の大きなお布施の金額」を、寺院の判断で抑えることがあります。
言い換えますと、普段寺院と付き合いのない家族は「葬儀の時だけ読経をお願いすると、普段寺院とお付き合いのある家族よりはお布施が高くなる傾向」があるということです。
いずれにせよ、お布施の金額は「寺院に尋ねてみるまで正確にはわからない」ものです。
昔は「聞きづらい」「お布施について尋ねること自体が失礼」という考えの方も多くいらっしゃいましたが、現在では直接尋ねて確認することが一番の最善策となっております。
「想像以上」のお布施金額を伝える寺院もいる
寺院に尋ねた結果、自身の想像以上のお布施金額を言われてしまうこともあります。
この場合、正直に「私ではその金額を準備することが難しい」と伝えましょう。
なぜなら「菩提寺とのお布施金額について、誰も介入してくれない」からです。
基本的に第三者(葬儀社など)はお布施の金額に関し、介入することはありません。
これは菩提寺、ご遺族、ご親族の「今までの関係値を葬儀社は知らない」ため、むやみに介入することができないと考えているからです。
さらに本音を言えば「お布施に関するトラブルに葬儀社は巻き込まれたくない」と考えています。
上記は大手葬儀社・互助会でも、中小零細の葬儀社でも同じ考えです。
最近は「寺院紹介会社」が存在する
最近は都市部を中心に「葬儀や法事」の際に寺院を紹介してほしいという要望が増え「寺院紹介を行う会社」が存在しています。
寺院紹介会社が寺院を紹介する場合は「お布施金額が設定されている」ので、ご家族にもわかりやすいようです。
しかし、これらの会社も利用するためには気をつけなければなりません。
中には、
①菩提寺との付き合いが残っているのに、寺院紹介会社に葬儀をお願いしてしまう。
お骨を納める予定のお墓が「菩提寺」の霊園内にあり、納骨できないトラブル。
②寺院に所属していない「マンション坊主」が存在し、「僧侶の質」が悪い会社
③領収書などのお布施金額の証明が発行されない。
このような事例も現状ございますので、寺院手配を代行で行う会社もしっかり精査して決める必要があります。
寺院紹介を行っている会社:一例
お坊さんjp
お寺さん紹介センター
やさしいお葬式の僧侶紹介「やさしいお坊さん」
運営会社:ライフエンディングテクノロジーズ株式会社
お坊さん便 (以前Amazonに出品し物議がありました。現在ではAmazonからは取り下げられています)
運営会社:よりそう
てらくる
運営会社:小さなお葬式
おぼうさんどっとこむ (僧侶が代表を務める会社)
お坊さん、寺院紹介を行っている会社は、まだまだ数多くあります。
これらの会社の中から、自分の家族に合う会社を探すことは難しいですが、ある程度時間に余裕を持ちながら、事前に探しておくと良いでしょう。