美しくありたい
モスクワ2日目(3記事目)
今回はRussian Academical Youth Theaterで白鳥の湖をみた話。
もう、めちゃくちゃよかったです。
美しいものって正義だなって、ほんとうにおもう。
どうしようもなく美しくて綺麗で、そういうのって、正義なんですよ。
めちゃくちゃめちゃくちゃしんどいんですよ、バレエって。
ただ立ってるだけでもめちゃくちゃ神経つかうし、すごく疲れるの。
わたしはバレエをバレエとしてやったことは幼稚園児のころだけだけど、それ以降もほかの競技の一環として、時々バレエレッスンもやっていたんです。
めっちゃきつかった。
45分とかけど、つら〜はやくおわれ〜〜って思ってた。
まあ普段使う筋肉と別だからだとも思うけど、見てるとあんなに静かでただ美しいだけなのにめちゃくちゃキツいの信じられない。
週1〜2の短いレッスンでわたしが無理って思うくらいにはしんどいバレエを、あんなに素晴らしい状態にまでもっていく、仕上げる、っていうのは、想像もできないくらいに辛くて、疲れて、苦しいはずなんです。
どんなに苦しくても、どれだけ苦い思いをしても、あそこに立って踊るっていうのは意義のあることというか、そこまでバレエに、踊りに、取り憑かれてしまっている人間って、ほんとうに尊いです。
そりゃもちろん、長くバレエをやってる人は踊るのが楽しいんだとは思います。
始めたときから辛いだけだったら続かないもん。
ただ、ほんとうにバレエが好きで、どうしようもないんだなって思う。
楽しいだけでも続かないけど、やっぱり、好きなんだと思う。どんな競技でもそうだけどね。
魅せられて、取り憑かれて、どうしようもなくて。
そういう人間のstruggleな部分が、わたしはすごく好きです。
たんに我慢すればいいとか、忍耐が美徳とか、そんなんじゃないけど、ブラックスワンの映画とかめちゃくちゃ怖かったけど、やっぱり、バレエに魅せられて、踊らざるを得ない自分になってる人って、すごくすごくすごく強くて、好きです。
息をするように踊れたら、苦しいこともあるだろうけど、気持ちいいだろうな。
わたしは息をするように跳んだり回ったりしてて、それはそれで楽しかったけど、美しさでいうとバレエには圧倒的に敵わないなって思う。
もちろん勝ち負けじゃないんだけど、儚いのに芯があって、おまけに協調性とか身につきそうじゃないですか。
個人競技をやっていた身としては、そこがほんとうにコンプレックスです。
人とあわせるとかそういうの、無理だもん……。
まあ、ちょっとだけかじった素人にありがちな
「あの子は肩が上がり気味だな〜」とか
「肩柔らかすぎてセーブできてなくて角度へんじゃない?」みたいな感想も持っちゃったんですけど。
ひとり、途中で手をついた子がいて。ああ、すごく悔しいな。って感じた。
自分のことじゃないのに、「どうして……そんなに派手にバランス崩してたわけじゃないのに…」ってごちゃごちゃ。
自分の子どもがスポーツとかで失敗しても口出ししない親になろうと決意しましたね。予定ないけど!!!
つまり芸術とは最高です。尊くて儚くてどうしようもなく魅力的です。
踊ってくれてありがとう。どうか、壊れないで。
わたしも芸術になりたい。
やっぱり将来的には原点回帰でコーチになろうかなあ。なんてね!
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