保育ドキュメンテーションの作り方
昨今では保育の現場でドキュメンテーションを使った子どもの様子を伝える手法が増えました。
もともとレッジョエミリアなどで使われてる手法の一つですが、これがとっても良い!
わたしも10年前くらいからドキュメンテーションを作っていますが、そこで感じたことをまとめようかと思ってます。
○保育ドキュメンテーションとは
ずばり、子どもの育ちを可視化する手法です。
写真や動画などを使い、そこにどんなこどもたちの育ちや物語があったかをわかるようにしていく。
なので、ピースしてる写真を集めて載せるなどはドキュメンテーションとは言わないということです。
○保育ドキュメンテーションはなぜ作るか?
・保護者に園のことを知ってもらう
・保育者間での情報共有
大体この二つが主になってくると思います。
他にもこういう意図を持ってやってるということがあれば、勉強の為教えていただけたらと思います!
○作る際に気をつけるポイント
・事実と、保育者の思いがごちゃ混ぜにならないようにする
ここが結構ポイントになります。
例えば子どもが本当に言ったわけでないのに、吹き出しをつけて、さも言っていたような保育者の考えを書き込むなど、ごちゃ混ぜになっています。
子どもの実際あったことと、保育者の考えは誰が見てもわかるよう区別してかくことがたいせつです。
・ノルマにならないようにする。
1番大切なのが、ノルマにしないこと。
我が園でもノルマは特に設けてないのですが、作ってないから作ろうという理由で作ったドキュメンテーションはかなり質が低いです。それこそ日記のように。大切なのは、上記でも書いた子どもの興味などから始まるものなので、そうならないためにはノルマを作らないようにしましょう。
・書きすぎ注意
これを見落としてる人がかなりいますが、本来の目的は保護者に見てもらう、職員の振り返りの2点だとすれば、保護者に専門的な言葉を伝える必要はまずはないかと思います。
例えばパソコンに詳しくない人に、店員さんが「このパソコンはハイスペックでして、Core〜が…マザーボードの…」などとペラペラ話されても?なように、保育の世界でも同じです。
逆にドキュメンテーションは至ってシンプルに、育ちはクラス懇談会や個人懇談、普段の会話で十分伝えることができると思います。
それをすると職員間の共有が出来ないじゃないかという言葉もありますが、事実の文を細かく書いていれば、後からでも読み取ることはできます。
○ドキュメンテーションはあくまで会話を作り出すツールの一つに過ぎない。
・保護者が園のことを知り、楽しんでもらうこと
・職員間の対話のツール
この2点を私はドキュメンテーションを使ってしたいと思っています。
私も昔はありったけの知識をドキュメンテーションに詰め込み、書いてましたが、これは残念ながら作ったというところが最高地点にきてしまい、そのあとはそれを使って何かできたことはなかったです。
例えばこれを対話のツールとして出しても、そのドキュメンテーションでほぼ完結してしまってる状態であれば、ほぼ会話を深めることは出来ないです。
特に新人の先生からするともっと口を挟まないですよね。
なので、読み手が考える余白をしっかりと残していくことを心がけて作っています。
出来ればもっと細かく言葉や行動など記載されていればよりいいかと思います。
この事実が、読み手側に思考を、もたらすと思っています。
結構これが、保育者の会話を生むようになります。
あるかな、こうかな?などと
ただ注意しておかないといけないのは、作り手が事実だけを書くことで終わらず自分なりの解釈がないといけないと思っています。
時には文にして載せてもいいし、あえてドキュメンテーションには載せないという技もあるし。
色々と目的を持ってやれるといいですね!