「学び方」を学ぶ 漢字練習編 #140
1.練習計画表
漢字練習は、予告するだけでなく、練習計画表を作ります。
実際のものがこちらです。
画用紙に刷って、カードのようにします。
表面がこちらです。
裏面は、計画表です。
この期間は宿題は漢字練習のみ。
毎日練習が上手く進んでいるかをカードと漢字練習ノートを見ながら、子どもと会話します。量が少ない場合や、ただ書くだけになってしまっている練習をしている人には、声をかけます。「昨日練習したこの漢字、見ないで書ける?」と。
2.学級通信での説明
保護者にも、学級通信で以下のように説明しています。
1.漢字は指で覚えることと、思い出す練習が大切
3年生は、新出漢字が200字です。中学年は新しく習う漢字が多いのです。たくさんの漢字を覚えていくので、ゆっくりと漢字を学習していく時間がなかなかとれません。なので、非効率な学習では、書いていけるようにはならないのです。ちなみに、小学校で習う漢字の数は、1年(80字)2年(160字)3年(200字)4年(202字)5年(193字)6年(191字)で、合計1026字です。
子どもたちに、漢字練習で大切なことをいくつか話しています。一つ目は、「指で書いて覚える」(インプット)です。いきなり鉛筆を持って、漢字練習をすると「覚える」という作業と「上手に書く」という作業が同時に行われます。そうではなく、まず「覚える」という作業に集中する。そのために、教室では、指書きから始めています。この時に、指で書くという「触覚」、画数を声に出して聞くという「聴覚」、書き順を見るという「視覚」を同時に使って行います。このように、五感をフルに使った方が、記憶に残りやすいそうです。
指で書けるようになったら、鉛筆を持って書きます。初めは、なぞる。次に写す。もちろん大事なのは、丁寧に書くことです。しかし、ずっと写していてはだめです。ある程度、記憶に残ったなぁと思ったころから、「思い出す」という作業(アウトプット)をしないといけません。記憶は、思い出す、忘れる、また思い出す、の連続で定着していきます。なので、しばらくしたら、「読み仮名を見て、自分でテストする。」という学習が大切だと言っています。この時に、大事なことを2つ言っています。一つ目は、10秒考えて、分からなかったら、答えを見て思い出すということです。10秒で思い出せないなら、覚えていないということです。これを1分、2分も考えていたら時間の無駄です。二つ目は、思い出せなかったものに印をつけて、それを練習する、ということです。もう覚えたものをいくら練習しても時間の無駄です。(しばらくしたら忘れることもあるので、その時は練習が必要です。)なので、覚えていないものを発見して、それを練習することが大事です。
こうして学習すると、大抵、10問テストで90点か~100点は取れるはずです。取れますが、2週間もしてまたテストをすると忘れています。それでいいのです。テストは勉強するための通過点であり、チェックポイントです。
10問テストは、第一チェックポイントです。50問テストは、学期の中間と学期末にあります。そのように覚えて忘れて思い出す、を繰り返して定着していきます。ですから、書けない漢字があったら、「この前やったのに、もう忘れたの?」と言わずに、「忘れていると気づいてよかったね。今が覚えるチャンス!」と言ってあげてください。
2.おすすめの勉強法
① インプット(なぞる・何度も書くなど)
→この練習ばかりをしていると、「覚えたつもり」になってしまいます。
② アウトプット(思い出す・問題をつくって、自分でテストをする)
① と②はセットです!片方だけだと、しっかり覚えることができません。
③ 書けなかった漢字にチェックをつける。
自分で印をつけよう!
④ 書けなかった漢字をインプット
書ける漢字を何度も書くのはあまり意味がありません。
⑤ 書けなかった漢字を中心にアウトプット
①~⑤をテストの直前まで繰り返す。
(忘れて思い出すのくり返し、書けない漢字を減らしていく。)
⑥ テスト本番に臨む!
3.漢字練習を通して、「学び方を学ぶ」
漢字練習では、「漢字を書けるようになる」だけでなく、「学び方を学ぶ」こともねらっています。
以上、エンチャントでした!
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