戒律とはわかりやすく 個人の「戒」と教団規則の「律」お経では「律蔵」(りつぞう)
戒律(かいりつ)は個人の「戒」と教団規則の「律」
《ブッダ入滅後の「第一結集」でまとめられる》
ブッダ滅後すぐ、マハーカッサパ長老が500名の阿羅漢(修業完成者)を集めた第一結集で仏教徒が守るべき戒めを「律蔵」(りつぞう)にして整備しました。
《出家者の戒律》(パーティモッカ・波羅提木叉)
出家者の戒律は「パーティモッカ・波羅提木叉」と呼ばれます。別解脱(べつげだつ)や具足戒(ぐそくかい)ともいわれます。
教えを保つことが目的で一番最初に僧団でまとめられました。
そしてこの戒律を受けとること(受戒・じゅかい)ができないと、仏教僧団になることはできないのです。
受戒した修行者は、戒律規定(パーティモッカ)で自己を防御します。
戒律の項目(シッカーパダ)で、具体的に正しい身口意の行いを身につけて、
清らかな生活を送り、そして、感覚器官の門(感受)を守ります。
この表現は原始仏典によくでてきます。
「戒」(かい)
①経分別(きょうふんべつ)は、各個人に関わる「戒」の説明です。
「止持戒」(しじかい)といってやってはいけない事の悪の「戒」の説明です。
戒の決まりごとを男性僧(227戒)と女性僧(311戒)にわけてまとめています。
・比丘戒分別(男性僧・227戒)
・比丘尼戒経分別(女性僧・311戒)
「律」(りつ)
②犍度部(けんどぶ)僧全体の教団規則の「律」の説明です。
作持戒(さじかい)といって僧団がやるべき事(善)の規則の「律」の説明です。
仏教の信徒、信者は、
四衆(ししゅ)
・男性出家者の比丘(びく)
・女性出家者の比丘尼(びくに)
・男性在家信者の優婆塞(うばい)
・女性在家信者の優婆夷(うばそく)の
4種があり四衆(ししゅ)と呼ばれます。
七衆(しちしゅ)
さらに分類された、
・沙弥(しゃみ)
・沙弥尼(しゃみに)
・正学女(しょうがくじょ)の
7種があり七衆(しちしゅ)と呼ばれます。
「律蔵」(りつぞう)は3つに分類されます
①経分別(きょうふんべつ)
各個人に関わる戒律の説明で、
「止持戒」(しじかい)といってやってはいけない事の「悪」の説明です。
戒律の決まりごとを男性僧と女性僧にわけてまとめています。
②「犍度部」(けんどぶ)
教団生活の規則を大と小に分けています。
作持戒(さじかい)といって、やるべき事(善)の規則の説明です。
③「附随」(ふずい)
のちの時代につけくわえられた付録です。
律全体の説明がされています。
こちらは律蔵の経典名も書いています。
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