DINKSであるということ、2021年の壁
10月からWワーク、
なんならトリプルワークのタイミングもあって
忙殺されまくる日々を送っていたら
あっという間に新年を迎えていた。
私の心は未だ2021年に置き去りのままなのに。
夫婦として突破しなければならない壁にぶつかった一年
令和元年の大晦日に入籍し、
先日12月31日で結婚2周年を迎えた。
私は今年で29歳に、旦那は28歳になる。
おおよそ結婚適齢期に入籍した私たち、
出産適齢期でもある年齢だが、
私たちに子供はいない。
それは、“まだ“いない訳ではなく
これからもいない、多分。
入籍する前は、ただなんとなく、
いつかは親になるんだろうなとは思っていた。
それはとても抽象的なイメージで
強い願望というわけでもなく、
一般的に結婚したら子供を産むものだと思っていたから。
入籍したのち、真面目に人生設計を立ててみると、
子供を産み育てるという内容は
組み込まれていなかった。
計画はあくまで予定ではあるが、
高望みしすぎない少しの願いと、
将来の安定、夫婦仲良く暮らしていけるように
という望みでできていて、
どちらかが譲歩した偏りのあるものではない。
夫婦として、個人としての純粋な気持ちだけでできたプラン。
改めてそのプランを振り返ってみたときに、
子供についての内容が見当たらないということは、
私たちは子供のいない人生を選択しているんだと、
初めて気がついた。
世間体や一般論なんぞ、到底無視した私たちの選択。
スッと胸に落ち着いたのと同時に、
罪悪感を覚えたのは忘れていない。
子供ができないわけじゃないのに、
子孫繁栄という生き物としての大切な役目を
真っ向から放棄しているのではないか、なんていう
私一人では背負いきれない増幅しすぎた不安が
もやもやと付き纏い始めたのもその頃からだった。
(それまで本気で子供を作ろうと思ったことがなかったし
もちろん堕胎したこともないので
不妊かどうかなんてわかる訳もない。
子供を望んでいても、出来ない宿命かもしれない。)
周囲の人間をコントロールしたがる人達
私たちにはヒト以外の家族がいる。
猫三匹だ。
ペットは家族だし、
なんならペットと呼ぶことも好きではない。
もちろん愛玩動物という言葉も。
将来、私たちが責任を取れる限界の状況まで
猫や犬と一緒に暮らしていきたいというのが
ささやかな願いの一つにある。
私たちの生活の中心は猫で回っている。
だからこそ私たちは家を持とうと決断した。
犬猫と共存しやすい家を、
思いっきり走り回れて、
遊ぶスペースをたくさん確保した、
犬猫とヒトが生きやすい家を。
家作りは着実に進んでいったが、
いざローン審査に入る段階になった時
思ってもいない方向からの攻撃を喰らう。
旦那は銀行に勤めているので
ローンを組むような案件がある際は
自動的に職場で融資をしてもらう流れになるのだが
家を建てると知った上司達から反対されてしまった。
反対というか、それはもう弾圧という言葉が
ピッタリ来るような、力任せの決定。
上司達の指示に従わないなら、
どれだけ頑張っても出世はさせない、
会社に居づらくなることを覚悟しておけという
脅迫とも捉えられる態度で
私たちのマイホーム計画は流れた。
家の件が流れたのはすでにどうでもいい。
賃貸だとしても猫たちの暮らしやすい環境は
探せば手に入るだろうし、
建てるとしても焦る必要はない。
問題なのはそこではなく、
私たちに諦めさせるために向けてきた
悪意が滲み出ている浅はかな言葉達。
子供がいないのに家を持つ必要はない
猫はペットでしかない
子供を産まない女は女として機能しない
甲斐性のない男でいるのか
あまりにも辛辣すぎる言葉を
軽い気持ちで向けてくる上司たちに
嫌気がさし、軽蔑するほかなかった。
諦めるという答えを出すまで毎日泣いた。
諦めた後でもふとした時に込み上げてくる大量の涙に
自分はこれだけ傷ついたのかと改めて知る。
ただでさえ、子供を望まないという選択に対して
罪悪感を抱いていたものだから、
余計に自己嫌悪に陥ってしまったし、
今の時代にそぐわない上司の考えと
相手に対する尊敬の念が一つも感じられない傲慢さや
今の私たちには従うことしかできない無力さを
心と体全体で感じ取った。
部外者からの悪意ある言葉を鵜呑みにしないように
落ち着くまで半年ほどの時間を要したが、
この挫折とも言える苦い出来事があったおかげで
私たち夫婦としての絆は断然深まった。
たくさん話し合った。
泣きながら言い合うこともあったけれど、
この出来事があったからこそ
旦那は私の希望や願望を実現できるように
もっと頑張りたいと思えたと言っているし、
私は精神的に辛くなった時に
そばで優しく支えてくれるのは旦那しかいないと思った。
そして自分もより一層、
支えられる存在になりたいと心から思う。
きっとこれからも、
私たちが望んだことに
悪意を向けてくる人は絶対いるし、
相手に悪意がなくとも
傷ついてしまうような事も出てくるだろう。
子供の問題に関わらず、
私たちのこれからの人生には
悩んで苦しむ場面もたくさんあるはずだ、
二人で乗り越えられたことを糧にして
しっかり立ち向かえる強さと
私たちらしく暮らしていくために必要な苦しさを
経験できた貴重な一年だったと思う。
今もなお2021年に存在している私の心は
この記事を境に、
2021年に培った夫婦としての絆と信頼を大切に
2022年を生きていきます。
世の中には解決しなければならない問題と、
解決が難しい問題が山ほどあふれているけれど
経験も知識も乏しくて稚拙な私が一つ望むのは、
今回の私たちのようにDINKSを選択した人達が
悪意のある人のターゲットになって
無碍に苦しまなければならない時代が
早く終わりますように。
2022年、実り多き一年になれ!!!