あなたの英語が伝わらないのは、文法や語彙や発音の問題ではない。
昨日
アリソン先生とおしゃべりしていて、
「英語で話していて、外国人に伝わらず、
で、結局何が言いたいの?
と聞き返されてしまうのは、
英語の文法が間違っているからでも、
語彙が足りないからでも、
発音が悪いからでもない」
というトピックが出ておりました。
日本人はつい、
「で、結局何が言いたいの?」
と聞き返されると、
え?私の発音悪かった?とか
私が英語の語彙を知らないから、とか
文法間違っていた?とか思いがちですが、
ポイントそこじゃない。
たとえば、
車の部品を他国の会社に売ろうとしたら、
プレゼンで一番伝えなくてはならないことは、
「この部品は壊れません」
ということ。
(車であれば、故障がそのまま人命につながるので)
どれくらい頑丈なのか、
それはなぜそう言えるのか、
何年の保障がついているのか、などが
相手の知りたいことで、
でも、「相手の知りたいこと」に意識が行っていないと、
「こういう実験をしました」
と、ただ実験データを提示してしまう(エンジニアやりがち)。
「こういう実験をし、
こういう結果が出ました。
要するに、◯年は部品の品質を保障できます」
のように、
その結果がどういうことなのか、とか、
その効果はどのようなものなのか、とかを
相手に分かる言葉で伝える必要があるけれど、
日本人、
「言わなくてもわかるでしょ」
文化の影響なのか、言葉が少なく、「ひとりよがりで、何を言いたいのか分からない」と相手から認識されてしまう。
その結果、物が売れないし、
言いたいことが伝わらない。
前回の新ボスのスピーチも、
「ボクはこれくらい優秀な大学を出たから、
ボクの能力はわかるでしょ?」
ってことをアピールしたかったのかもしれないけど、
日本の大学のランキングは、
他国では通じないし、
そもそも社会に出たら大学のランキングどうでもよくて、
必要なのは
「この支社をどうしていきたいのか」のビジョンなのだけど、
言われたことをこなしていれば出世できた人は、
自分でビジョンを描く
訓練が、ひょっとしたら圧倒的に足りないのかもしれない。
つまり、
プレゼンにせよ
スピーチにせよ
相手の視線に立ち、
今自分が求められていることを自分の頭で考える
能力が絶対必要なのだけど、
日本人、
ここが圧倒的に足りていないのかもしれません。
海外の学校だと、
授業中発言しないと、
「この子は、発達に問題があるのではないか?」
と教師にとらえられるのだそうです。
「授業中は黙って聞いてろ」
と怒られる日本と正反対。
相手視点に立つ力と、自分の頭でものを考える力。
それを、
相手に理解できる言葉で伝える力。
ここの土台があって初めて、
英語の発音や文法や語彙が意味を持つのであって、
土台がないと、
どれだけ完璧な文法、発音、語彙があっても、
「で、結局あなたは何が言いたいの?」
と言われてしまう。
言葉の土台、大事だなー、と
あらためて思ったトピックでした。