『嫌なヤツがいた問題』『クレーマー バトル・ロワイヤル2』を読んで

 何回かに分けて
元銀座のママと元小学校教師がPTA会長になって、ブラックPTAの改革に挑んでみた。
を読んだ感想を書いています。今回は感想の12回目です。

 エニアグラムでは、日本の国民性はタイプ6だと言われています。
 ここでは、タイプ6を通して、PTA改革の話の感想を述べます。

嫌なヤツがいた問題』より

PTA改革を進めている時も
「反対派の人と話し合えばきっと判り合えるはず」と
助言してくださる方がいました。
私もはじめは
「人類みな兄弟。誠意を持って話せば判ってもらえる。」
と信じていました。
しかし、現実は甘くありませんでした。
来年からの負担軽減を提案すると
「ズルい」と反対する人。
自分の自己顕示欲の為だけに、デマを拡散し
最後には「回答をよこせ」と威嚇行為まで
エスカレートしたボスクレーマー(現PTA会長)。
また、集団結社の自由(憲法第21条)を解くと
「憲法にPTAの事は書いてない!」と
真顔で反論してきた上
(憲法に個別集団名なんて書いてあるはずないですけどね…orz)
子どもを使って旧執行部の交友関係を調べようとした
父親(現副会長)などなど。
正論や常識では対応できない人達だらけでした。
そして、その人達を御輿に担ぎ上げて
反対運動に加担した人達は蜘蛛の子を散らすように
消えて行きました。
何度も書きますが、PTAの活動自体は本当に素晴らしいものです。
しかし、どんなに素晴らしいシステムも
運用する人間にモラルがなければ、ただのブラック組織となってしまいます。
この全国のPTAにはびこる「嫌なヤツ」をどうやって
対応していくか?
これは、PTAの問題だけでは無いと思います。
みなさんはどうお考えになりますか?


クレーマー バトル・ロワイヤル2』より

ある日突然送り付けられた
支離滅裂な文章で書かれた
3000字はあろうかという意見書…
それが、ボスクレーマーXでした。
PTA部員の連絡網を、部長の許可なく勝手に利用して、
改編を誹謗中傷するメールを拡散しまくり
連絡網を私的利用しないように注意すると
文頭に記名し、自分のアドレスから送付しているにも関わらず
「私が送ったものではない!ネット怖い!」
と昼ドラも真っ青の演技でシラを切る…
このイタチごっこが何回か続き
最初は他の保護者と同じように、丁寧な対応を心がけていた私も
「このままでは埒が明かない。気の弱い人が犠牲になっている。
ここは毅然とした態度で対応しよう」
と執行部に提案しましたが
「子供が何をされるか分からない。怖いから嫌だ。
誰も相手にしないだろうから、放っておこう。」
と反対され、放置することになりました。
そして、この時の判断を
私は最後まで後悔することになります。

 「怖いから嫌だ」は本当にタイプ6っぽい発言です。また、そういった理由が受け入れられるのは、日本がタイプ6社会だからだとも思います。

 こういった「嫌なヤツ」「クレーマー」に、毅然とした対応を取れない姿は、過去に、
出過ぎた杭には手が出せない日本
で書いたことと重なります。

たまに、なぜか、タイプ6社会で場違いなものが、スポッとタイプ6社会の中心にはまることがあるようです。
中心とは言えないまでも、何らかのポジションを持ってしまう場合があるようです。
タイプ6的な安全・安心・安定から外れているはずのものが、なぜか、そこにいるのです。
こうなると、「臭い物に蓋をする」「触らぬ神に祟りなし」で、なぜか、そのまま中心部に、もしくは特定のポジションに、触れられないまま存在し続けることになります。

これは、物だったり、人だったり、事だったり、します。

こうなったときに、タイプ6は自力で対処できません。するにしても、とてもとてもエネルギーや時間がかかってしまいます。

 「その人達を御輿に担ぎ上げて」で思うことは、
思考停止で、集団主義のタイプ6日本社会では、
個々人の良心や思考に訴えかけるよりも、
全体的に脅したりすかしたりして、方向付けるほうが、集団が動くのだということです。

 「嫌なヤツ」や「クレーマー」は、「前をついて行けで動くたち」を管理する牧羊犬のようでもあります。


 最後に文中に出ていたの説明を引用して終わります。

人が思考停止する理由。従順であることの危険性。(カラパイア)』より

体制順応とは自分の態度や信念が他人の影響を受けて形成されるプロセスのことである。仲間の圧力で影響を受けることもあるし、長い時間をかけて少しずつ影響されることもある。結果、あなたは他の人と同じような行動をとるようになる。それは「羊」と呼ばれる行為である。(訳注:羊は前を行く者を追う習性がある
人間は群れで生活する動物だ。人間は群れたがり、そのグループの中で他の人と同化したがる習性がある。人と違うということは危険なことなので好まれない。そこで従順になり体制に順応していくのだ。皆と同じになろうとする。
そしてここが危険なところなのだ。なぜなら、考えることを辞めてしまうからだ。皆がやっていることは正しいと思いこむことで思考停止する。論理は消え去る。なぜそれをしているのかについて考えない。なぜそんな行動をとるのか?皆がしてるからだ。その行為が正しいかどうかなんて考えない。前の羊について行くだけだ。

※ 過去の感想は、ハッシュタグ「#ブラックPTA感想」にまとめています。

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