兄が地雷を踏んでくれた 6
母と生活費の予算を話し合った時、違和感を覚えた。母と会話なんて電話で充分していたけれど、顔を合わせて話すのは久しぶりだったかもしれない。
話が噛み合わない。電話で話している時よりも。電話より、意思疎通が成り立つと思っていた。
目の前で母は私に別な答えをくれる。
全く違う方向の話を始める。
それはこうじゃないか?と説明して初めて理解する。
「その話と、この話は関係ある?」
「関係ないな」といった具合。
その様子を見てどう接して行ったら良いのか不安になってしまった。母の状態が進んでいるのをケアマネさんから聞くも、どこか「まだそんなんじゃない」と思っている自分がいる。
ドキッとする瞬間があったと思えば、逆に良く気がついたねって大丈夫だと思わせる瞬間もある。
私はどちらかというと、認知症など物忘れに関しては父の方が危ういと感じていた。3回も脳卒中になり脳自体、状態が良くない事も言われていたからだ。なので、母が認知症の症状があるかもしれないとした時に信じられない気持ちの方が強かった。
認知症の知識を仕入れても、実際の所は人による。母は元々の性格にプラスされて余計に難しい。
そう、元はと言えば。
言ってきりがないのだけど
なんでも「自分の思った通りに」しないと済まない。認知症になる前から、私が言ってた事は沢山あった。
私、やっぱり母とは合わないんだな…
それはちょっと良くないんじゃないかと思う事も、得意そうに話す母を見て違和感を感じていた
幼い時から一緒にいて恥ずかしいと思う事が沢山あった。
平気で「自分の物は自分の物。お前の物は俺の物」なんて言いながら、私から様々な物を奪っていった。
年取っても、病気しても変わらない。
弱ったら余計に私に依存している。
今回の兄の件はたまたま、お金を下ろす「だけ」の手伝い「だけ」だったのに。取られているのが分かって関わざるを得なかった。これをきっかけに、また親に関わらなきゃなくなった。
母との電話も増えた。
きっと、何とかしてもらおう
してもらえると、調子に乗っているのだろう。
もしかしたら、このままなし崩しにずっと金銭管理をさせようとか?
母は誰かと話して
「娘にやってもらってる〜」と言ったらしいが
たまたま、です。
もう、周りから好き勝手言われてまでやろうと思いません。