ミーハーじゃない切なさ。
仕事でまぁいわゆるテレビ出てたり“芸能人”さんらと絡むことは昔からよくございまして、「それうらやま」とか言われたりするんすが、まったく何も感じない+動じようがない自分がおります。だから仕事くれる人もいます。
性格的に「きゃー♪」になりにくいのもあるんだけども、ワシが生まれた時にすでに従姉はモデルやってて、テレビ出てたし、何かドラマもちと出たり、名前出せない某芸能人との結婚話とかあり、もれなく大反対されてそれは破談になってるとかだったので、遠くないもんっつうか、特別視する感覚がまったくないんだよね。その後も遠縁に映画出て賞取ったりしてた女優いたり、芸能親族ってわけでもないんだけど、画面の向こうな人感覚がどこにもなかった。いわゆる今どきの芸能人と絡んでもテンションどこも上がらん。麻痺しているのもあるけど、「仕事ですわよ」的な感じで余計に冷めていたりする。もれなくつまらないと言ったらつまらない。
たまにこのスマホ落としたらえらいことになるよな…とか思うけど、まぁ落としようがない+無くさんのでええけど、落としてみたい衝動に駆られるがいろんなそもそもの自分のデータの方が見られたくないので失くさない。
実際仕事絡まずともその類の人らと知り合うことも多く、なんかもうカオスってるんだけど、やはり「きゃー♪」とかテンション上がる人が羨ましいなぁと思うことはよくあるんだよね。お客さんで追っかけしてる子らとか見てると「うわっ眩しい」とそっちの方が気になってしまう。
好きになってハマるものがあるってええよな。行き過ぎると怖いけど。通い続けたりするしさ、すげーなぁと思う。冷めてるけじゃないんすけどね。幻想もクソもないんすよね、そこには。妄想しようがないリアル。リアルより妄想の方が楽しいのに。
って思っていつも仕事してたりするわけですが、病からの復活で30キロ落として元に戻ったんで、「帰って来た似非ホスト・売れないミュージシャン」とか言われるようになった時にですね、そもそも性別不明気味にしとるのもあるけど、イケメン役者のファンらがスタッフでいるだけのワシに食いついた事件がございました、釣れました。そんな言い方していいのか知らんけども「写真撮らせて下さい」とかなんか来た、ちょっと待てです。
その時、ワシの脳裏に思い浮かんだのは学生時代の後輩らの不気味なほどの黄色い声援でした。「え?ここ宝塚じゃないよ?その前に役者じゃないよ?ってかお前らなんだよ、それ、少女漫画かよ」という時代。朝、挨拶して通り過ぎた後に騒めくとかね、それ見たり聞いてた同期はネタにしとったけども、正直自分ラブリーですが、アレはマジで怖かった。数人ではない、60人~100人行くか行かないかの人数のソレ怖い、怖かった。
まぁ写真の件は断りましたけれども、あの学生時代の怖さがこう…。
怖さ蘇りつつも、ワシはまだイケるのかとも思いつつ、そもそもやはり需要どこなのかよくわからんなぁとは思うのですわ。性別と職業間違えてるのか?とも。複雑怪奇とはこのことですよ。
基本的にこう何かしらハマってキラキラしてる子らは眩しいと思うけども、ワシはワシマニアとしているあたりは怖くないんだが、突如来るキラキラはマジでこええよ。何求めてんのかわかんねぇからこええよ。“偶像”なんかなぁとは思うんだけども、オカズにもならねぇワシをどうするねん。
しかももう老体です、間違えちゃいけんです。
結果、ちまっと舞台に出ないかと言われたりもするんやけど、いや声出ないし、そもそも何役させる気なんやよ?ジェンダーか、そうといえばそうだから異論はないが、半端なのに出る気はない。で、さらにまぁワシマニアやらの集客狙いかとは思いつつ、出るならワシは自分のにしか出ないですよでお断りったりしている。実際、自分の公演で一度出たことあるけど確かに客来たしな、いつもよりワシマニアが通ったわ。
表側にいたいと思う人は多いんだろうけど、ワシは根気がないんで、原則裏でよく、そこでちょっと「きゃー♪」したいけれどもそれは叶わんと知りつつ、でもやはり誰得?チャンネルでは再生数を若者ズと戦おうとする複雑怪奇乙女ですよ、乙女の歳ははるか昔に終わってるけども。
ワシはミーハーになりたいんすよ、マジで。