見出し画像

「肩が痛い成長期の子どもを守る!」    ~リトルリーガー肩を理解する~

はじめに


こんにちは!エムラーMANです!
今回のブログは子供の成長痛についての第三弾になります。

お子様を護るために、ママが知っておきたい内容となってます。

リトルリーガー肩ってご存知でしょうか??
リトルリーガー肩とは、特に小学生から中学生の野球選手に見られる肩の障害で、正式には「上腕骨近位成長板障害」と呼ばれます。子どもの骨には「成長板」と呼ばれる軟骨部分があります。この部分は骨の成長に重要な役割を果たしますが、同時に非常に柔らかく、繰り返しの投球動作などで簡単に損傷してしまいます。リトルリーガー肩は、投球を繰り返すことでこの成長板に過度なストレスがかかり、炎症や損傷が起きる障害です。

この状態を放置すると、肩に慢性的な痛みを抱えるだけでなく、成長期の骨の発育にも悪影響を与える可能性があります。最悪の場合、手術が必要となるケースもあるため、早期の予防と適切なケアが非常に重要です。


腕骨近位成長板障害イメージ

親世代がこの問題に関心を持つべき理由

リトルリーガー肩は、単なる「子どもの肩の痛み」として軽視されがちですが、実際には重大なスポーツ障害です。特に40代から50代の親世代にとって、この問題に関心を持つことは、子どもの将来を守るために必要不可欠です。子どもが夢中でスポーツに取り組む姿を見るのは親として嬉しいものですが、成長期特有の体の特徴を理解し、無理をさせないようサポートすることが求められます。

リトルリーガー肩の原因とは?

投球による肩への負担

リトルリーガー肩の最大の原因は、過度な投球による肩への負担です。野球では、ボールを投げるたびに肩の関節に大きなストレスがかかります。特に子どもたちは成長途中のため、骨や筋肉が大人よりも柔らかく、繰り返しの動作に対して耐久性が低いのです。

例えば、ある研究では、週に100球以上の投球を行った少年野球選手の約30%が肩の痛みを訴えていることが報告されています(American Journal of Sports Medicine, 2020年)。特に成長期の骨が完成しない段階で、無理な負荷をかけるとリトルリーガー肩を引き起こすリスクが格段に高まります。

不適切な投球フォーム

正しいフォームで投球しない場合、肩への負担はさらに増大します。例えば、体重移動が不足していたり、肘が下がったりするフォームでは、肩だけに力が集中してしまい、結果として成長板に強いストレスがかかります。

正しいフォームは、肩・肘・体幹のバランスが整った動作が前提ですが、これを習得するには専門の指導が必要です。

オーバーユース症候群

「オーバーユース症候群」とは、スポーツなどで同じ動作を繰り返すことで特定の部位に過度な負担がかかり、炎症や損傷が引き起こされる状態を指します。特に少年野球では、試合や練習が続くことによって、肩への負担が蓄積されていくケースが非常に多いです。

リトルリーガー肩の予防策

年齢ごとの適切な投球数

リトルリーガー肩を予防するには、子どもの投球数を管理することが最も効果的です。日本整形外科学会のガイドラインに基づき、以下の投球数を目安としてください:

  • 小学生:1日50球以内、週200球以下

  • 中学生:1日70球以内、週350球以下

さらに、週に1〜2日は完全な休養日を設けることが推奨されています。特に試合後の休息は重要で、最低48時間の肩の回復期間を取ることが望ましいとされています。

ストレッチとトレーニング

肩や体幹を柔軟かつ強靭に保つことも予防には欠かせません。以下の簡単なエクササイズを取り入れると効果的です:

  • 肩甲骨ストレッチ:肩甲骨を動かすことで肩関節周辺の可動域を広げる。

  • 体幹トレーニング:体の中心部を鍛えることで、投球動作全体のバランスを向上させる。

コーチや親の役割

子ども自身にリスク管理を求めるのは難しいため、コーチや親がしっかりとスケジュールやフォームの管理を行う必要があります。特に親は、練習後の子どもの肩の状態を確認したり、必要に応じて医師や理学療法士に相談する役割を果たします。

発症した場合の対処法

初期症状を見逃さない

リトルリーガー肩は、早期に適切な対処をすることで重症化を防ぐことができます。初期症状としては以下のようなものがあります:

  • 投球時の肩の違和感や痛み

  • 投球後に肩が重く感じる

  • 肩の動きがスムーズでなくなる

これらの症状を感じたらすぐに投球を中止し、肩を休ませましょう。

子どもを守るための取り組み

親として子どもの健康を守るには、日々のコミュニケーションが欠かせません。例えば、「肩が痛くない?」「疲れていない?」と声をかけるだけでも、子どもが症状を打ち明けやすくなります。また、コーチとの連携も重要です。練習スケジュールや試合数の調整について相談し、安全な環境を整えましょう。

親が避けるべき誤解

「痛みがなくなれば投球を再開してもいい」

リトルリーガー肩を発症した子どもの多くは、休養を取ることで一時的に痛みが和らぎます。しかし、痛みがなくなったからといってすぐに投球を再開するのは危険です。炎症が収まっても、成長板にはまだ負担がかかる状態が残っている可能性があり、再発や悪化を招くことがあります。

正しい対応としては、専門家と相談の上、段階的なリハビリを行い、肩の可動域や筋力を完全に回復させてから投球を再開することです。

まとめ

リトルリーガー肩は、子どもの成長期に特有の障害ですが、適切な予防とケアで発症を防ぐことができます。この記事を参考に、まずは子どもの練習スケジュールや投球フォームを見直してみてください。今すぐできる小さな一歩が、子どもの将来を守る大きな一歩となります。

お子さんの健康を守るのは、親のほんの少しの工夫からです。この記事を参考に、ぜひお子さんの痛みをケアしてあげてください。もっと詳しい情報や個別の相談が必要な場合は、LINE@でお気軽にお問い合わせください。


いいなと思ったら応援しよう!