ゲーム制作 アザリスの迷宮 Steamで発売!
はじめに
6月9日に私が作っています、アザリスの迷宮をSteamで早期アクセスで販売開始します。
Steam : https://store.steampowered.com/app/2345040/_/
早期アクセス、ですので、完全版、ではありませんが、一通りどんなことやりたいのかは詰め込みました。超お手ごろ価格ですので、手に取っていただければ幸いです。ダンジョンRPG+リアルタイム戦闘+ユーザー拡張をミックスした、いろいろ切り詰めつつも欲張りなつくり方をしました。
どんなゲーム?
キャラクターを5人作ってパーティ編成してマス目区切りの1人称視点のダンジョンを踏破していく点は古き良きDRPGに近いところがあります。
キャラクターの作成と、戦闘は独特な要素があるので。迷うかもしれません。キャラクターはフォルカナと呼ばれるものを1つ決めると、おおよそステータスが決まってきます。ウィズライクの職業と異なるのでこのへんはなんだろう?となりやすい要素です。
フォルカナは、キャラクターごとの運命をカードとして表現したものです。ざっくりいえばタロットカードの大アルカナを13枚に簡略化して独自解釈したものです。
それでは職業はどうなったかというと、街の訓練所でスタイルを購入してキャラクターにセットし、ランクをアップさせて使用します。
スタイルは複数所持でき、もっているスタイルポイントを割り振ってランクを上げることができます。戦士や魔術師もあれば、人間や獣人など職業だけではなく種族もふくめた在り方とその練度を表現するものがスタイルとそのランクです。
ですので、盗賊で魔術師もかじってるエルフ、というのも作れます。
戦闘はリアルタイムです。時間経過で5種類のエレメントがたまるので、それを消費して行動します。
キャラクターの緑のゲージが溜まるとエレメントがいくつかたまります。行動によってはエレメントの指定が「樹」のようにあるので、そのエレメントがないとその行動は行えません。
敵に勝つと宝箱が落ちていることがあり、それの解析、トラップの解除、という段階をふんで、アイテムを入手します。
ユーザー拡張について
まず、キャラクターの画像と音声は、自前のものを追加して利用できます。キャラクターイラストは剣の街の異邦人やエルミナージュII、カードワースでもありました。
さらに、街や地区といったエリアやそこに付随するダンジョン、スタイル、アクションスキル、アイテム、敵が作成可能です。すべて、スクリプトで定義するようになっています。
といっても、ダンジョンを手作業で作るのはしんどいので、ツールを用意してBOOTHでひとまず公開しています https://emugen.booth.pm/items/4706869
もともと、自分なりのカードワースを作ってみたい、というのがあり、そういった思いで込めた要素です。
とはいえ、SteamでMODをみんながアップロードしてワイワイできるようにするには技術的にいろいろ試行錯誤していまして、ワークショップ対応までは時間がかかりそうです。
どうして、このように作ったの?
出発点はカードワース
もともと自分なりにカードワースを作ってみたかった。というのがありました。カードワースは、どちらかというと物語や雰囲気を中心に魅せていく拡張シナリオが多くある中でも、それでも頑張って1人称ダンジョンシステムを構築する人達や、パーティのセリフに挑戦するというものがありました。
ですから、ハック&スラッシュを中心にそえた、そういうダンジョンをユーザーが作りやすい方向にした、別物を作りたくなったという感じです。
また、カードワースの長所としてはプレーヤーキャラクターがしゃべるという点があります。そう、キャラクターを作成できるゲームなのに、そのキャラクターにセリフがあるんです。この点も独自要素で簡素化しつつも盛り込みました。
パーティを編成すると自動的にロールが割り振られます。リーダー、参謀、荒事屋、ムードメーカーなどです。これは、プレーヤーキャラクターの誰がしゃべるべきか、を決定するときに参照します。そうすることで、シナリオ制作側の負担は1つ減ります。
さらに、現時点では10%もできていませんが口調変換システムを導入予定です。セリフをですます調でシナリオのスクリプト側では記述しておきつつも、キャラクターに設定された口調に変換してしゃべらせる、ということをすると、老人や子供、その他の口調での悩みも解決すると考えました。
とはいえ、標準のですます調を、若造の少し乱暴な言葉に変換できる程度です。それも、完全ではありません。ChatGPTも試しましたが、レスポンスの悪さや、方言までは難しいため、原始的な方法をとっています。
フォルカナも、ほんの少しカードワース的といえます。というのも、カードワースも職業を最初に1つ決めるわけではありませんでした。勇猛型などのいくつかのタイプと、細かい性格がステータスに影響します。
戦闘で好きな行動がとりにくい、というのもカードワースの不自由さを試行錯誤して再現したものです。カードワースではキャラクターごとに5枚の手札があってそこから行動を選びます。そのため、強いスキルを持っているからと言っても、いつでも使えるわけではない不自由さがありました。
というわけで、カードワースの影響ははかり知れません。とはいえ、物語を中心に沿えていたゲームとは違ってきていると思います。あくまで、ハック&スラッシュ、迷宮の探索や戦闘、そこからの財宝の獲得とキャラクターの成長を遊ぶゲームとして、自分なりに再構築しています。
フォルカナってタロットでよくない?
タロットの大アルカナは23枚あります。そんなにも画像を用意するのも大変ですし、ゲームとして差別化するのも大変です。また、タロットの解釈についてはこだわる人もいるかと思います。ということで、独自の運命カードフォルカナを作りました。
枚数を減らすにあたって2つのアニメシリーズを参考にしています。
なぜGo言語で作ったのか?
もともとC#で作っていましたが、データとスクリプトの形式を同じにしたときに、データが多くなると解析速度が遅くなり、ゲーム起動がもたつきそうだという点と、新しい言語に挑戦したかった、というのがあります。
また、Unityなどは、長期のゲーム制作には向かないと考えています。バージョンが上がっても後方互換が残る、残りやすい環境を選択したつもりです。
そのため、ダンジョンや会話のデータとなるスクリプトも独自で実装しています。ここはもしかするとLuaやV8(JavaScript)を使ってもよかったかもしれません。こういったところを、無理して自分でやろうとするから、なかなかゲームを1つ完成させられないという悪癖があります。
こうしたつくり方のため、3Dは単純なことしかできていません。このへんはエルミナージュもそこまで3D表現がゴージャスではなかったので、3Dモデリングまでは不要と判断しました。また、3Dモデリング対応とすると……根本的に、私がダンジョンを作り切れなさそうでした。
ゆくゆくは、ゲームのエンジン部分のソースコードをGithubにアップロードして公開できたらいいなぁとも考えています。この辺もUnityにしなかった理由の1つでもあります。
PlayTest公開からいろいろ頑張ったよ
最低限遊べる、ところまでつくってSteamでPlayTest版を公開したんですけど、そこから遊びやすさに重点を置いてかなり改良をしました。
遊び方、という説明の追加や、バフ・デバフの表記、オプションで移動速度やメッセージ速度の調整、マップの表示などです。
そのあたりがひと段落したところで、1つ、森のダンジョンを増やし、スタイル、敵、アイテムなどを増やしつつ、中ボスめいたものも追加しました。
まだまだ、不足などあると思うので、気軽に要望いただけますと幸いです。開発用のディスコードサーバーも用意しています。気軽に出入りしていただければ&Steam上でスクショ、感想でも十分に嬉しいです。
さいごに
いやぁ、Steamでの販売は初ですから、どうなるか心配もあります。いろいろな思いを込めたゲームなので、末永く成長させて、末永く愛されるゲームになれたら嬉しいです。
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