空気階段の単独ライブがある世界に生まれて良かった
空気階段第4回単独ライブ『anna』の有料配信を見た。
正直に言うと、私は特に好きな芸人に空気階段を挙げるようになってからまだ日が浅い。もちろんお笑い全般大好き人間なので、以前からその存在と面白さは知っていたが、ほんの1か月前まで私にとっての彼らの存在は、「キングオブコント2020惜しかったよね〜」「かたまりさんの女装綺麗だよね〜」「もぐらさんの借金すごいんでしょ〜」程度で、彼らに関する一番詳しい情報は「クローゼットのネタは瀬川瑛子をイメージしている」だった。
そんな私が空気階段にどハマりしたのは、レギュラーのラジオ番組『空気階段の踊り場』で、かたまりさんのスピード離婚報告回を聴いたのがきっかけだった。(2020年12月19日放送分 空気階段の踊り場 #191【本編】屁のこき逃げ https://nhsw9.app.goo.gl/wcbd )
そこから彼らのラジオを欠かさず聴き、毎週告知されるこの単独ライブが気になり、まんまとチケットを購入し、生配信を見て、今興奮さめやらぬ状態でこのnoteを書いている。
そんな彼らの単独ライブを見て感じた凄さを、以下3点挙げてみた。
① 自らハードルを上げる姿勢
単独ライブ告知の際、かたまりさんは「ヤヴァイくらい面白いです!!!!」と言っていた。自分が作り出したものを、他人に評価される前から、最高の自己評価をつける。これって冷静に考えると簡単にはできないことだと思う。自らそんなにハードル上げておいて、ウケなかったらどうする??自分に自信がなく、他者から評価されて初めて自己評価に繋がる私はそう強く思う。
私の持論に「夢を実現させた人は、みな自己肯定感が高い」という説があるのだが、このかたまりさんの姿勢を見て、「自己肯定できるほど物事を突き詰めないと、夢は掴めない」という説が正しい表現なのだと気が付いた。そして勿論のこと、自ら上げたハードルを軽々と越えるくらい、ライブは面白かった。
② 虚構と現実を織り交ぜた緻密な構成
「空気階段の単独ライブは伏線回収が見事である」それは、彼らの公式YouTubeチャンネルに上がっている過去の単独ライブ映像を見て、何となく知っていた。(https://youtube.com/channel/UCMdLfSBEmAHXfjzG8nNwzxA)だから今回の単独ライブを見ている時も「これは後に繋がるんだろうな...」と察する場面が何度かあったのだが、このライブの構成は、私の甘い推測を遥かに越えていた。詳細はネタバレになるので書けないが、「一度見たらもう一度見たくなる」それだけは断言したい。
また、このライブにはフィクションだけでなく、彼らの人生のリアルが散りばめられていた。踊り場リスナー歴1ヶ月の私でさえ気が付くノンフィクションの笑いどころが随所にあるのだから、空気階段のことをもっと知っていれば、より一層笑えるポイントがあったのだと思う。それはもはや、空気階段という現在進行形のエンターテインメントを楽しむための教養なのではないか。そう考えると、ますます彼らのことを応援したいと思った。
③ 配信だからこそ味わえる魅力
有料配信という新しいライブの形が定着して約1年。しかし私は未だに「配信は生で見るライブに劣る」という考えを持っていた。なぜならば、画面越しのライブは会場の熱量が伝わらないから。「やっぱりお笑いは生で見てこそでしょ!」そう思ってチケット購入を見送ったライブがこれまでにいくつかあった。でもこのライブはカメラワークが完璧で、ネタ中のお二人の表情や小道具といった、劇場では遠くてよく見えないものまではっきりと見ることができた。体重100kg超で借金が750万円あるおじさんの汗を美しいと感じたのは、人生で初めてだった。
「配信だからこそ、客席よりも近い視点でライブを楽しめる」という、新たな考えを得たのは今回のライブの思いがけない産物だったし、withコロナ・afterコロナ時代の己のオタク活動の在り方にそこそこ影響を与える気がする。
...ネタバレがない代わり特に有益な情報もない、ただのお笑いオタクの長い長い感想文。でも書いているうちにまたライブの熱が蘇ってくるし、あと1週間アーカイブで見返せるなんてサイコッ!サイコッ!サイコッ!
グッズもたくさん出ててサイコッ!サイコッ!サイコッ!(ライブ後の勢いに任せて踊り場Tシャツを買いました。)
お笑いがある世界に、深夜ラジオがある世界に、そして空気階段の単独ライブがある世界に生まれて、本当に本当に良かった。
来年の単独ライブも絶対見る。(願わくばいつか生で見たい。)
そんな生きる目標と労働のモチベーションを噛み締めて、今日はおしまい。
*このnoteを見て空気階段の単独ライブが気になった方がいましたら、以下のURLから配信チケットが購入できます。(https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2069242)
私は関係者でも何でもない、文章を書くのが好きなただのお笑いオタクですが、この緻密なライブを味わえる人が1人でも増えたら、ファンとしてとても嬉しいです。