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目標をハズさない営業進捗管理方法


こんにちは、とうまです。リクルートに出会って、共に働く仲間の愛を知り、顧客を動かすおもしろさを知り、マネジメントの偉大さに震えた経験や、15年間の試行錯誤が、これからのリーダーやマネージャーのヒントになると思ってNoteを書いています。

最近多くのリーダーやマネージャーさんから、「業績の進捗が悪い…。」「動きが悪い…」というご相談をよくいただくので、今日は「動かす」において、重要な、営業進捗管理方法について書きたいと思います。

【捕捉】リクルートのマネジメントの基本は見立てる・仕立てる・動かす

では「なぜ進捗が悪いのか」という話になると、突然感覚的な話になってしまったり、「営業進捗をどのように管理していますか?」という問いに対しては、「Slackで管理しています」とか、「SFAでなんとなく(未入力者多発で実態不明)」「案件ごとに今どんな状態化を口頭で確認していく」など、手法は様々なのですが、どの方法も、進捗が悪い理由が明確に回答できていない時点で、全体状況が把握できていないと言えます。

これらの悩みを持つ組織の共通点の課題は、全体でアポ取得~受注までのプロセスの、どこで何社スタックしているかを把握していない状態であることです。(=KPIだけで管理しない)


問題はいたってシンプル。対岸の火事に気付かぬこと

各ステータスで何社、何日間スタックしているのか。これが分かれば、次に打つ手は明らかです。問題は、目の前の火消しに追われ、対岸の火事に気づかずに放置してしまったり、手遅れになってしまうことにあるのです。

SFAやCRMを営業進捗と業績管理に活用しきれぬ企業は多い

最近ではSFAやCRMを使って、顧客を管理している企業がほとんどだと思います。これらをしっかりと活用する場合、専属の管理者を用意して、営業状況に合わせて改修作業が必要で、日々忙しい管理職がこれらの改修作業まで行うのは当然ながら不可能です。

事実、私が出会ってきた営業組織で、活用しきれているという企業は少なく、操作担当の経験と充分な知見(モニタリング項目と戦略理解、ツール操作の知識)が必要になります。あくまで個人的な意見でいえば、結果を蓄積するには最高です。過去の情報や結果(取引金額や時期、や営業担当者、顧客データ)を参照するにはめちゃくちゃ使えます。けれど、今現状の進捗を正確に把握しようと思うとツールを使いこなすのは至難の業です。

解決策➀営業のプロセスを分解する

それぞれ企業によって多少の違いはあれど、営業は8つのプロセスに分けられます。営業プロセスとは、最初のアポ取から、受注に至るまでのプロセスを分解したものです。

➀初回アポ取得(スタート)
②初回訪問
③課題の合意
④ソリューションの合意
⑤価格の合意(見積もり提出)
⑥決済者の合意
⑦申し込み書提出
⑧申し込み/契約書の取得まち(ゴール)

まずは、➀~⑧の定義を明確にしていきます。メンバーによって言葉の理解に誤解やずれが生じないように、こちら側で定義を言語化していきます。メンバーが感覚でOKとしないように、ふわっとさせないことがポイントです。

※③課題の合意とは何をどのレベルで握ってくれば「実施済み」としてよいでしょうか。下記は一例ですがこんなイメージです👇
例)顧客合意の定義 下記A~Cのすべてが〇の場合は、完了とする
A:企画書の5Pを顧客に提示し、内容にズレがないかを確認済み
B:課題の優先順が提示したものと一致しているか
C:課題解決の目的を顧客自身が言語化できている
  /解決できなかったとき何が起こりうるかを想像できている
上記のように合意の定義レベルを設定する必要があります。

上記はとうまが提示する一例です

解決策②メンバーに行動計画と実施日を入力してもらう

モニタリングと定義の浸透が完了したら、企業ごとに、計画(予定日)と、実施日(完了日)をメンバーに入力してもらいます。このリストは、全員が毎日見るもので、業務開始の前と業務終了後に、毎日開き、常に更新していいきます。1回で顧客合意できるスキルのある人もいれば、顧客接点数を重ねないと、顧客から合意をもらえない人もいます。(この場合は「早く×行動量」でカバーしないとゴールにたどり着けない)自分の実力値を正確に把握しながら、どうやって予定を立てればゴールにたどり着くのか。これら全員が当たり前にできるようになれば、業績は必ず、向上します。

「こんなに細かく管理するの?」と思った方へ

組織のメンバー全員が、適切な行動計画を立て実行がなされているか、あなたはどこまで把握しているでしょうか。上記を実施すれば、メンバーの行動特性や、計画の立て方、行動の癖がすぐにわかるはずです。⑧の予定日を、全社月末で設定している人、➀アポ取得予定日をなぜだかものすごく後ろに実施しようとしている人、受注予定日がズレる事象も、人によることがほとんどです。メンバーの行動の癖を自覚化できるのと同時に、成果を出している人の行動計画をみんなで研究すれば、確実に組織全体の生産性はUPします。目的は、管理ではなく、結果を出すことです。どんな人も、認められたいし、結果を残したいと思っています。行動計画と実行のスキルは、すべての仕事における重要なスキルです。「自分の行動を管理できずして、顧客を管理できますか?」

私が管理していた際は、企業ごとで実施する場合もあれば、案件ごとの場合もありました。案件ごとで管理していた際は、1300案件程度同時に管理していたこともあります(経験を積めば、面で管理することに慣れます)。

マネージャーは一発で状況を把握できて的確な指示が出せる

営業プロセスで商談を管理できるようになると、漠然としたメンバーの不安や、迷いがなくなります。すごろくのコマのように前に進ませていけばいいだけなのです。そして、マネージャーは一発で状況を把握することができます。1から1on1で把握せずとも、どの案件が、計画からずれているのか、瞬時に発見でき明確に指示が出せます。そして、チームや、グループの状況を、常にみんなに知らせていくことができます。あとどれくらい頑張ればゴールに到達できるのか、軌道修正の必要があるのか、そうやって定点で全員で観測することで、組織で問題を解決するプロセスを踏んでいくのです。

最後に

行動計画は、急には上手くなりませんが、訓練していくとそれなりのレベルには到達できます。実行しながら学び習得することも多いので、とにかく恐れず全員で「やってみる」ことが大事です。自立した組織になるには、全員が適切な行動計画を立てられ、自分で設計した行動計画を守れるということなのです。この土台作りが、業績構築においては最も重要で、飛ばすことのできない基礎なのです。

最後まで読んでいただきありがとうございます😊
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