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マーシャル・マクルーハンの「機械の花嫁 産業社会のフォークロア
1911年生まれのマクルーハンは1951年に発表したこの本の中でメディアによって提供されるイメージの実例を揚げてその送り手と受け手の関係、意図と影響を分析している。「送り手」と「受け手」を同時に演じる事になった現在こそ「学問」の偏見なしで「読める」本としておすすめしたい。
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マクルーハンは1962年の「グーテンベルクの銀河系」と1964年の「人間拡張の原理」において現在まで通じるメディア社会の分析をしている。彼は「メディア」というワードを「情報を伝達する媒体」として限定せずに「人間を拡張するもの」として使っているので、表音文字、印刷、エレクトロニクスを三大メディアとする一方、たとえば自転車のようなものもメディアのひとつとして捉えている。そのフレームは1970年代のパーソナルコンピューターの登場と2000年代初頭のSNSとスマートフォンの爆発的な拡張を経て、AIとロボテックスからマインドアップロードへ向かう現在の地点においても有効である。
「メディア」を人間を拡張するテクノロジーのこととして考えた場合、いちばんのオールドメディアは人間自体という事に行きつく。マスメディアに対する批判が喧しい昨今ではあるが、そこで使われている手法がマスメディアで使われてきたものと全く同じというのはそういうことなのだろう。
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彼が育った時代も現在も人間がやっていることはそれほど変わらない。
酒もドラッグもSNSも同じようなもの。