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「彼女は頭が悪いから」感想

彼女は頭が悪いからを読んだ。率直な感想としては、どうして分からないんだろう。ということと、勝者側に居る人たちは、「そうではない」人たちの気持ちを想像する事も出来ないんだろうなという事。
嫌な気持ちを思い出させる小説を読んだ後、思うことがある。「こうはならないようにしよう」だ。でもそれは本当に難しくて、育ってきた環境、与えられた教育、その他私に関わってきたモノすべてがここから動くことを阻止しようとする。全てが足かせになる。
清廉潔白、誰も差別しないなんて人間になるのは現代sns時代では不可能に近いほど難しいと私は思う。
私がもし、march以下のmarchに近い学校に通っていたら、死んでしまったのではないだろうかと思うほど嫌な気分になる小説だった。教訓を得ることは出来たこど。つばさと美咲の接点があまりにも少なく、小説でも前半部分が終わるまで出会ってないことから、美咲という存在がつばさにとってどれだけ小さいモノであるのかが伝わってきた。男女の友情論争は話が飽きない話題として大学生たちに使われる。男女がお互いに抱きあう感情は齟齬を生む。同じ思考回路を持つ人間は存在しないし、人間はテレパシーは使えない。自分が思っていることが正解なことなんて1つもありゃしない。
絶対に男女の飲み会には参加しない。今時点で思っていることだけど。
恋人が出来たらその人のバックグラウンドを事細かに聞く。
東大理系(小説内)は物事や人の感情の機微についてかんがえることが無駄なことだと思っており、計算をいかにして速く解けるかが最重要項目なんだと思い知らされた。あの人たちからしたら私たちのやっていることは無駄でしか無くて、馬鹿のやることなんだろうな。
自分が、世の言う大学生像に憧れを抱いていたわけでは無かったとは言えない。飲み会に行くことも、お持ち帰りされることも、勝ち組、陽キャへの通過点だと。しかし、これらの行為があの結末に繋がる可能性を1mmでも孕んでいるのなら、これらは一切いらない。初対面の人とは何が何でも酒は飲まない。こんなこと言っていられるのも今のうちなんだろうけど。いまはこう強く思っておこう。
犯行そのものもフィクションの1部であると思っていたため、事実であったことに驚いている。これが現実で起こりうるのか。


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