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休学から半年

大学を休学してから半年。
本当だったら4年生の後期が始まる。

当初の休学の目的はオーストラリアにワーキングホリデーに行くため。
しかし、私は今日も実家の自分の部屋にいる。

自分の中で充実した半年であったか。
大学に通うよりも価値あるものだったか。

思い描いていた休学とはるかにかけ離れた私の半年を振り返る。

4月
北海道、ニセコでホテルのフロントスタッフ、バーテンダーとして1月から約3か月働いた。そのままリゾバで出会った友達に会うために、山口、九州に1週間旅行に。そして、岐阜の実家に戻る。
振り返るとニセコでの生活はアメリカ留学の何倍も大変だった。
価値観がぶっ壊れ、体もぶっ壊れ、気づいたらもうどこにも行きたくなくなっていた。

5月
五月病と言っていいのか分からないが、その言葉だけで表したくないくらい、とにかく病み散らかす。ただただ自分の部屋に籠る日々。
おしゃべりが大好きで家族を笑わせることが大好きだった私は気づいたらいなくなり、家族との会話を拒否するようになる。
大学に用事があって行くも、電車でパニックを起こしそうになり、電車内で涙が止まらない。人が怖くて、音が怖くて、外の世界と自分を遮断し始めた。
このままではだめになってしまうと思って、心療内科に行くことを決意する。しかし、6月中旬まで予約がいっぱいで約1か月待ちだった。
心配する家族も、遊びに誘ってくれる友達もいたのに、自分の殻の中に閉じこもり、ただ、泣いて、寝て、起きて、泣いてを繰り返してた。
夢を見てるときはすべてを忘れられるから、昼間も夢を見るために寝続けていた。
この頃の日記を読むと正直ゾッとする。

6月
食欲もあまりなく、4月から体重が約5キロ落ちた。その結果、体力落ちまくった。すごく疲れやすくなった。
ほとんどの時間を家、たまに図書館で過ごした。
オーストラリアの友達が韓国留学前に日本に遊びに来た。自分の状況を初めて具体的に人に話せて、だいぶ救われた。韓国に行ったあとも電話をたくさんしてくれて、ほんとうにほんとうにありがたかった。
心療内科にようやく通い始めるも、先生がことごとく合わず、お金だけが飛んで行った。1回目の診療後、悔しくて過呼吸になるほど泣いた。4回ほど通い、結局行くのをやめた。
去年、アメリカ留学で部屋が一緒だった友達が日本に来てくれた。地元と東京を観光した。人生初の英語で大喧嘩、本気で縁を切ろうかと思った。長くなるので今回は割愛。
高校からの親友が横浜に住んでおり、そこで数日を過ごす。体力と人ごみが心配だったため、半日しか外に出ないなど、彼女はを気遣いつつ、元気づけてくれた。この頃久しぶりに心から笑った気がする。
だいぶ元気を取り戻した。

7月
ほとんどを家で過ごす。写真もほとんど撮ってなかったみたいだし、何をしていたのかあまり記憶がない。家族との会話は取り戻した。
ようやく自分に嫌気がさし、変わりたいという気持ちが強くなった。
何か新しいことをしてみたかったし、ねぶた祭をどうしても見てみたかったから、東北に2週間ほど1人でバックパッカーすることを決意。8月の旅に向け、プランを立てては壊しを繰り返していた。
4月からの時間を取り返すべく、たぶん一生懸命だったと思う。

8月
東北旅スタート。ありがたいことに知り合いが何人かいたため、一緒に旅行したり、泊めさせてもらったり。2年前リゾバで行った福島のブリティッシュヒルズにもおじゃますることができた。ここでは語りつくせないくらい、最高の旅だった。ここでだいぶ今の自分を受け入れられるようになり、前向きになり始めた。
お盆は祖母の家で親戚と過ごした。花火を見て、祖母の料理を食べて、
郡上徹夜踊りに5年ぶりぐらいに行った。日本の夏はなんでこんなに美しいのだろう。
22歳の誕生日旅行として親友と2泊3日で高山、上高地、郡上に行った。運転は私がすべてしたため、正直なところ、めちゃくちゃ疲れた。でも、自然と触れ合い、夜はお酒を飲みながら浅いことから深めのことまで話した。彼女とならどこに行ってもきっと楽しいんだろうなと思う。

9月
スペインの友達が本を出版したとのことで購入し、今読んでる最中。偶然にもその友達が2年ぶりに日本にツアーガイドとして来ていることを知り、東京に弾丸で向かった。彼は私の理想の生き方をしていて、上野公園のベンチでたくさん語った。
横浜の親友に少し会って岐阜に帰るつもりが、2泊もした。喫茶店に行って、ベンチでお昼寝して、しゃべって、ただただ楽しかった。

今は、5,6月と比べ物にならないぐらい元気。
だけど、毎日、自分の生き方に満足できなくて、後悔しながら眠りにつく日々を送ってる。
何がしたいか分からないし、何なら明日何をするかも決まっていない。

正直、この半年、ほとんどは地獄だった。なんでこうなるのって何度思ったことか。自分を何回嫌いになったことか。

一方で、ほとんど一人で過ごしていたからこそ、苦しい期間があったからこそ、私は大好きな人たちとの時間に心から感謝できるようになった。
また、どうして自分が苦しい気持ちになるのか、嬉しい気持ちになるのか、自分の感情を分析するようになった。

圧倒的大半を占めた一人の時間は、私の考え方を豊かにした。


同級生は就活が終わり、学生最後の夏休みを楽しんでいるようだ。

誰の人生が正解で不正解かだなんて考える必要はない。

分かってる。

比較したいわけじゃない。優劣をつけたいわけじゃない。

私は今、私の人生に納得がいっていなくて、でもどうやってこの状況から抜け出せばいいのか分からない。

理想と違っても、他人と違っても、私は私の生き方に自信を持ちたい。

この半年が無駄だったとは思わない。苦しかった時間があったからこそ、今がある。

でも、また同じことは絶対繰り返したくない。


私が今できることはなんだろう。